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話題沸騰中の新型ステップワゴン! アウトドア遊びでもガンガン使えるのかプロの目で徹底チェックした

5月26日に発売された6代目ホンダ・ステップワゴン

ファミリーミニバンとしてさらなる進化を遂げた6代目

 2022年5月26日、日本の多人数乗車、ファミリーミニバンのパイオニアと呼べるホンダ・ステップワゴンが6代目へと進化した。5代目の特徴だったテールゲートの“わくわくゲート”は廃止されたものの、スパーダ以上のグレードには任意の位置で止められるパワーテールゲートを初採用。2列目キャプテンシートのロングスライド&中寄せ機構、オットマンの新採用、そして0~135km/h対応となった充実のACC(アダプティブクルーズコントロール)を含む先進運転支援機能、こもり音を徹底排除した静かさではクラストップの室内の快適空間などを実現している。

 ハンズオフドライブやリモート駐車の機能では、ライバルのノア&ヴォクシーに及ばないものの、ファミリーミニバンとしての完成度は極めて高いものとなっている。

○:3列目シートをフラット格納すると大容量のラゲッジ

 そんな新型ステップワゴンの標準車となるエアー、おなじみのスパーダ、すでに生産中止となったオデッセイの受け皿となるプレミアムラインのすべてに試乗済みだが、ここでは新型ステップワゴンのアウトドア適性を検証してみた。

 まず、アウトドアと言えば荷物が増えること間違いなしで、その積載性はどうだろうか。ラゲッジルームの開口部地上高は505mm(3列目席格納時はわずかに高くなり510mm/先代500mm)。世界のステーションワゴンの平均値が530mm程度だから、重い荷物の出し入れも楽々な開口部の高さと言っていい。

 3列目席使用時のスペースはフロア奥行き420mm(先代500mm)、幅1200mm(先代1220mm)、天井高1460mm(先代1290mm)と、奥行きこそ縮まっているものの、幅は同等。天井高にさらなる余裕がある空間となる。とはいえ、アウトドアに3列フル乗車で出掛けることはまずないはずだ(全員分の荷物の積載は難しい)。

 で、3列目席を例によってクラス唯一の床下フラット格納でラゲッジスペースを拡大すれば、奥行きは2列目キャプテンシート通常スライド後端で1180mm、同前端で1600mmまで拡大(超ロングスライド後端では910mm)。小さな引っ越しができるほどの大容量になる。

○:キャプテンシートの「中寄せスライド」が可能になった

 だが、このあたりは先代と大きくは違わない。アウトドア対応での先代とのもっとも大きな違いは、じつは2列目キャプテンシートのアレンジにある。先代はベンチシートより贅沢なかけ心地、居住感覚が得られる2列目キャプテンシートを選ぶと、クラスで唯一、中寄せスライドができなかった。そのため、2~3列目席フラットアレンジをしても、幅狭なシングルベッドを空間を開けて2台並べたようなベッドスペースになってしまう。例えば両親の間に子ども、ペットというような就寝(仮眠)フォーメーションをとることはできなかった。

 しかし新型ステップワゴンの2列目キャプテンシートは中寄せスライドが可能になったため、長さ2040mm! 総幅1030mmのセミダブル的ベッドスペースが実現しているのだ。ベッドとしてだけではなく、車内をリビングスペースとしてアレンジするにも適しているというわけだ。

 ちなみにライバルの新型ノア&ヴォクシーの2列目キャプテンシートは、中寄せスライドなしで行えるストレート超ロングスライドができるようになったものの、逆にキャプテンシート2席を中寄せすることはできず、アウトドア対応性としては後退しているのである(もちろん、2列目ベンチシートを選択すれば解決するが)。

×:AC100V/1500Wコンセントが選べなくなった

 ただし、新型ステップワゴンのアウトドア適性が新型で後退している部分もある。それは、先代ハイブリッドモデルにオプションで用意されていた、車内外でコーヒーメーカーや簡易電子レンジ、照明などの家電品が使えるようになるAC100V/1500Wコンセントが、オプションとしてもなくなったこと。ノア&ヴォクシーのハイブリッドモデルにはあるだけに、ちょっと残念。この一大アウトドアブームの最中だけに、復活を望みたいところだ。

 よって、新型ステップワゴンのアウトドア適性は一進一退というところだろうか。もっとも、アウトドアフィールドへのアクセスの快適性は、車内の圧倒的な静かさから、群を抜いていることは間違いない。

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