クルマの製造年月日でヘッドライトに使用できる色は異なる
色温度の話に戻すと、ヘッドライト(前照灯)に白色に近い(6000K程度)LEDを用いた場合、前方の路面や周囲を白く照らし出すことができるので視認性は高い。ちなみに、クルマの製造年によってヘッドライトの基準は異なり、平成17年(2005年)12月31日以前に製造されたクルマであれば、『白色または淡黄色』となっていたが、平成18年(2006年)1月1日以降の製造車は『白色に限る』とされているので注意が必要だ。
また、白色でも色温度が6000Kを超えてくると、徐々に青白い発光色となり保安基準をパスできなくなる場合がある。カッコいいからといって行き過ぎた色味を選ぶのはヘッドライトにおいては御法度なのだ。
さらに色温度は雨や霧などに対する光の透過性にも左右される。フォグランプは黄色味がかった色を用いることがあるのは、霧などの状況下でも見やすく周囲を照らし出すからだ。しかし普段使いする上では白色光の方が視認性が高いのでどちらを取るかはオーナーのクルマの使い方次第になる。ただし近年はツインカラーのフォグランプバルブが用意されているので、室内のスイッチにより切り替えできるため、使用状況に合わせてひとつのバルブで白色(6000K程度)/淡黄色(3000K程度)を使い分けることができる。
色温度の統一化でワンランク上のスタイルを演出できる
さらに、ドレスアップする上での注意点もひとつ紹介しておこう。それが色温度を合わせること。ポジションやマーカーなど、LEDパーツは今や膨大な数が用意されている。そんな光りモノパーツを交換する際に、外装では基準となるヘッドライトやフォグランプの色温度に合わせて、周辺の光りモノパーツにも同じ色味を選ぶと良いだろう。
その理由は全部を一度に点灯した際に光の色合いがバラバラになるとかなりカッコ悪いからだ。メーカーごとに色温度の数値が同じでも若干色味が異なることもあるが、LEDパーツカスタムを実践する場合、同じ色温度で揃えるのが無難だろう(編集部注:同じ色温度の記載でも製品ごとに多少の差異があるのを理解しておきたい)。
もちろん内装でも同じことが言える。ルームランプやダッシュまわり、間接照明などをすべて同じ色温度にしておくことで、インテリアの光は統一されるので落ち着いた室内空間を演出することができる。逆にバラバラだと落ち着かないライティングになるので注意が必要だ。
また内装の色選びは外装のライティングとはひと味異なる。住宅のLED選びのようにあまりに色温度が高いと落ち着かないのだ。青みがかったLEDを用いると寒々しいインテリアになりがち。むしろ電球色のようなかなり黄色味がかったアンバー系の光を使うことで、暖か味のある落ち着いた空間を演出することができる。具体的な数値だと3000K程度の暖色系のLEDやさらに低いケルビン数のLEDを用いて、ムード満点の内装をコーディネートするのも良いだろう。
ドレスアップの定番手法である光りモノパーツ。色温度というキーワードを知っておくことで、統一感のあるカッコいいカスタムを実践することができるのだ。