車体色に合わせて表紙の色を変えたこだわりモデルも
カタログで珍しい例としては、すでに生産が終了してしまったVWザ・ビートルでは、何とボディ色分の表紙の色だけ違えたカタログを用意した例があった。揃えたくなる性分の筆者はもちろん全色をいただいて保存しているが、中身はまったく共通で、かなり手間ひまかかった作り方だったと思う。
表紙の色が変えられた例ではほかにもマツダのNAロードスターの例があり、改訂版ごと、あるいはマイナーチェンジごとに輪番(?)で表紙の色が別のボディ色に変更。限定車のリーフレットでは、当然ながらその限定車のボディカラーが表紙の色になっていた。
クルマのカタログはその時代ごと、メーカーごと、車種ごとのカラーが反映されているところが眺めているだけでも楽しい。さらに紙のカタログでは、紙の質感とか真新しい印刷の匂いなども含めた記憶として、いつまでも心のなかに残るものだと思う。それがウェブで閲覧可能なデジタルカタログになった場合、利便性は高くとも、タブレットやPCの電源を落とせば消えてしまう儚さが少々さみしい気がする。