アウトドアで使ったクルマの洗車はいつ行うべきか?
待ちに待ったアウトドアへのドライブ。アウトドアにバッチリ似合う愛車をきれいにして出かけたのはいいが、往路のアクセス、そしてアウトドアフィールドでクルマは泥や雨のなか、ジャリ道の走行で汚れまくってしまった……という経験はないだろうか。
当然、帰路は自宅に向かうワケで、都会を走る、あるいはその途中でショッピングモールなどへ買い物に立ち寄るとすれば「ドロドロのクルマじゃカッコ悪い……」ということになりがちだ。いや、キレイ好きの人なら、汚れたままのクルマに乗ることすら抵抗があるかもしれない。
土や埃をしっかり落とさないと洗車したことが仇になる
そこで雨上がりのキャンプ場で朝見かけるのが、キャンプ場の水道設備からバケツに水を汲んできて愛車を洗っているシーンだ。「きれい好きなんだな〜」と感心する反面、「絶対にそんなことやっちゃダメだよ」と言いたくなってしまう。筆者は洗車関連の書籍執筆やビデオやTV、ラジオ出演(NHK、日テレ、テレ東、インターFM)のほか、洗車&補修関連用品メーカーのアドバイザーを務めた経験もある、’80〜’90年代の日本の洗車ブームをけん引してきたと自負する元洗車オタクなのだ。
なぜ「絶対にそんなことやっちゃダメだよ」と断言できるのかと言えば、洗車施設ではない場所でクルマを洗うこと自体、あまりよろしくないからだ。そしてバケツの水で汚れまくったクルマを洗う行為は、むしろボディにダメージを与える可能性が大きいのである。洗車の基本はまず、ホースの水、またはコイン洗車場にある高圧洗車機でボディの汚れを洗い流すまでは(手順はタイヤ&ホイールから始め、ボディの上から下へ洗車する)、ボディに触らない(スポンジやタオルで擦らない)というのが鉄則なのである。
視界に影響を与えるフロントガラスの洗車は問題なし
どうしてもアウトドアで汚れまくったクルマを帰宅する途中に洗車するのであれば、キャンプ場の近くにあるコイン洗車場を探してそこで丁寧に洗うことに尽きる。そのため事前に帰路の道中にあるコイン洗車場を検索し、場所をチェックしておけばスムースに辿り着けるはず。どうしてもコイン洗車場が見つからなければ、洗車環境の整った自宅まで辿り着くまでは、くどいようだがボディに触らないことを推奨する。
ただしウインドウだけは別で、汚れたままアウトドアフィールドを出発すれば、クリアな視界が確保できず、安全の面で問題があるし、雨が降り始めたならば汚れたままのフロントガラス(リヤワイパー付きならリヤウインドウ)に対してワイパーを使うことになり、ウインドウガラスとワイパーブレードの双方にダメージ(ガラスのキズやワイパーブレードゴムの劣化)を与えてしまうのだ。
ウインドウ用の洗車クロスを車載しておくと便利!
筆者の場合、クルマにウエットタイプのウインドウ用クリーニングクロスを常備しており、窓がドロドロに汚れている場合、フロントウインドウで1枚、リヤウインドウで1枚(ワイパーのある部分)、そして両サイドと両側ドアミラーでそれぞれ2枚使っている。理由は1枚ですべてのウインドウを拭いてしまうと、汚れを再付着させる可能性があるからだ。ちなみにウインドウ用クリーニングクロスは安物を使うと、拭きスジが残りまくってクリアな視界が得られないこともあるので、ちょっと高くても定評のあるメーカーのアイテムを使うのが正解。
アウトドアの現場で汚れまくったクルマのボディケアは「いつやるの? 今でしょ!」ではないということだ。