車中泊ではモノやクルマではなく遊び方の本質で優劣が決まる
確かに、日用品や生活に密着するものは「大きい」や「贅沢」、そして「高価」であることがステイタスに直結しやすい。洗濯機や掃除機、乗用車、マンションなどはその代表的なものだが、非日常的な「趣味」になると「大きい」や「贅沢」「高価」「最新」という価値観はそれほど大きな意味を成さないのである。豪華なテントでファミリーキャンプを楽しんでいても、ソロのパップテントで孤独のキャンプを楽しんでいる人を見て「カッコイイなぁ」と思い、釣りではヴィンテージの重たいロッドやリールを使っている「シブイ」釣り人に憧れを持ってしまう。
豪華で巨大なキャンピングカーをサイトに乗り付け、贅沢なキャンプを楽しむ姿は憧れではあるものの、小型の軽キャンパーで気軽なキャンプを楽しむのも悪くない。適材適所ではないが、コンパクトさはフットワークの良さや維持費のスリム化にも貢献してくれる。最近では多くのキャンピングメーカーから手軽な軽キャンが続々とリリースされ、選択肢も増えている。
【まとめ】ミニマルさを楽しむことがライフハックになる
価格は200万円から400万円程度となり、ベーシックなモデルなら普通乗用車よりも手頃な価格で手に入れることができる。タイプとしては軽ワンボックスを使ったバンコンと軽トラックをベースにしたキャブコンがあり、ともにコンパクトなボディサイズが大きな魅力だ。逆を言えば「車内が狭い」や「パワーが物足りない」などのデメリットもあるものの、「遊び道具」と割り切ってしまえば目くじらを立てて論議するものではない。
新型コロナウイルス感染症の終息が見えない今、そのストレスのはけ口としてキャンプという趣味が注目を集めている。時間に縛られ満員電車での通勤を強制されることもなく、リモートワークという新たな働き方が当たり前になったことを考えれば、維持費が安く気軽にキャンプへと誘ってくれる軽キャンパーを手に入れて、スローライフを楽しむのも悪くない。車格や価格のヒエラルキーとは無縁のキャンピングカー。そのなかでも軽キャンパーは時代のニーズに即したベストな選択になるはずだ。