デロデロ走るアメ車は今後絶滅危惧種になる?
世の中はエコへとシフトし、大衆車は低燃費なエンジンにシフトしたものの、いまだにアメリカンマッスルカーは元気だ。北米の各自動車メーカーは、低燃費エンジンを搭載したベースグレードを販売している裏で、最高出力700HP(約690ps)オーバーのホットモデルを相変わらずラインアップしている。それでも地球温暖化対策は喫緊の課題であるため、おそらく今後は入手しづらくなることは必至。つまり、アメリカンマッスルカーを手に入れるならいまがラストチャンスとなるワケだ。
アメ車がV8エンジンを搭載しているというイメージはじつは古く、自動車大国アメリカにもエコの流れは着実に広まっており、ほとんどの大衆車は1.5Lなどのダウンサイジングターボエンジンがメインだ。アメ車=V8エンジンのイメージは過去の産物で、一部の車種ではV8エンジンがラインアップされ、世の中の流れに抗うかのようにとんでもないパワーを発揮するマッスルカーがいまだに販売されている。今回はいつまで販売されるかわからない、アメリカンマッスルカーを紹介しよう。
8代目でようやくミッドシップに進化!
[シボレー・コルベット/C8型]
コルベットの最新モデルは2020年にモデルチェンジを果たし、8代目でついにミッドシップレイアウトとなった。これまで歴代コルベットのホットモデルは、モデルチェンジから数年して登場するのが常で、先代のC7型はモデル末期の2019年にスーパーチャージャー付き6.2L V8を搭載した744HP(約755ps)を発生するZR1を追加。その例に漏れずC8型コルベットでは、いまだホットモデルは発売されていない。現在は6.2L V8が搭載され、Z51パッケージを選択すると495HP(約501ps)が手に入る。ちなみに2023年モデルに670HP(約700ps)を発生する新開発の5.5L DOHC V8を搭載したZ06が登場する予定。マッスルカー好きはもう少し待ったほうが良さそうだ。
名門シェルビーの名を冠したモンスターマスタング
[フォード・マスタング シェルビーGT500]
フォードのコンパクトなスポーツカーとしてロングセラーとなっているマスタングのベースグレードには、エコブーストの2.3L 4気筒が搭載されているが、トップグレードには、あのシェルビーの名が冠されたマスタング シェルビーGT500がラインアップされている。
エンジンはスーパーチャージャー付き5.2L V8で、なんと760HP(約750ps)を発生。トランスミッションもほかのモデルでは6速MTか10速ATを選択できるが、シェルビーGT500には専用の7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を搭載。本国でのプライスは約8万ドル(1080万円※1ドル=135円で換算、以下同様)からとなっている。