ドライバー自身のクーリングでもオーバーヒートは防げる
コースが混雑している場合は、スロー走行していると“邪魔になるのでは……”と気が引けるかもしれない。そのような状況では、ピットロードをゆっくり通過するだけでもある程度はクーリングすることができる。ドライバーの身体にはキツいというか危険かもしれないが、ヒーターを使用すると水温が下がることも覚えておくと便利だ。例えば、レースによってはラジエターの変更がレギュレーションで認められていない場合は、走行中どころかエンジンをかけた瞬間からヒーターを全開にすることも多い。
ただし走行会では決められた周回数、または走行時間をきっちり走り切る必要はないし、暑さで朦朧としたまま走るのは自身の身体はもちろん周囲のクルマにとっても危険だ。そのような状況ではピットに戻ってからアフターアイドリングを行い、同時にドライバーはクルマから降りて、自分自身のクーリングもしっかり行いたい。
最後にもっとも重要なことに触れておきたい。いくら高性能な水温計や油温計を装着しても、走りに没頭し数値を見なければ意味がないということ。操作に余裕のあるホームストレートなどでチェックするクセを付けて、必要とあらばクーリングや走行を止め(ピットに戻るなど)オーバーヒートを未然に防ぐことで、大事な愛車を労ることができるはずだ。