ネオクラ世代はイジって楽しいエンジンが多い!
1980~1990年代に生産されたネオクラシックカー。最近のクルマにはないデザインや尖った性能は今もまったく色褪せておらず、2015年ごろに始まったブームで中古車の価格は高騰するいっぽうだ。
そんなネオクラ世代は『280psウォーズ』という言葉に代表されるとおり、自動車メーカー入魂の高性能エンジンが続々と世に送り出された時代でもある。日本の自動車史を輝かしく彩った数々の名機たちから、チューニングパーツの入手しやさなどを踏まえて、いまイジって遊びたいエンジンをピックアップしたい。
ターボの代表格はやはりRB26DETT
素性のよさにパーツやノウハウの豊富さ、残した伝説を考えると筆頭はRB26DETT。初めて搭載された車両はBNR32型のスカイラインGT-Rで、国内トップカテゴリーだった通称『グループA』での勝利を目指し、レギュレーション上もっとも有利な排気量を追求した結果が2600ccだ。
過酷なレースで勝つことを至上命令として誕生しただけに、シリンダーブロックの強度や内部パーツの精度は群を抜いていた。公称のパワーは当時の自主規制枠である280psだったが、実際はそれを軽く上まわっていたという話もあるほどで、チューニング業界でも時代の寵児として脚光を浴びる。
純正タービンでも吸排気系や燃料系との組み合わせにより、400psどころか450ps以上を絞り出すことすら可能といわれ、グループAのみならずN1耐久や草レース、ドラッグレースとサーキットを席巻した。タービン交換や2800cc化などブーストアップ以上のメニューもよりどりみどりで、ネオクラ以外の世代を含めてもRB26DETTは魅力あるエンジンといえるだろう。