サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

サーキット走行に慣れたら見直したい! 初心者と言われないためのチューニングポイントとは

バランスよくチューニングをしていくのがベスト

 いまのクルマはよくできている。そのためサーキットを走るからといって、あれこれチューニングする必要はとくにない。

 スポーツモデルであれば、自動車メーカーもバランスのいいセッティングで送り出しているので、まずノーマルを乗りこなし、ノーマルの特性を理解してから、チューニングをスタートしてもいいと思う。ではある程度走り慣れて、いよいよチューニングとなったら、どこから手をいれていけばいいのか。

ブレーキパッド

 第一歩はやはりブレーキだろう。ノーマルのブレーキパッドだと、ローター温度が350℃ぐらいになるとフェードしはじめてしまう。サーキットを連続して走るのなら、500~700℃でも適正温度といえるスポーツ走行用のブレーキパッドはマスト!

 単純に耐フェード性や効きの良さだけではなく、コントロール性やABSとの相性のいいものを選ぶのがポイント。できれば、導風ダクトなども追加し、フルードも小まめに交換したい。

シート

 スポーツ走行を楽しむのなら、ホールド性のいいシートに交換するのも立派なチューニングだ。ドライビングポジションの最適化はセッティングの第一歩といってもいい。

 純正あるいは純正オプションでレカロなどのいいシートがついているクルマでも、シートレールをローポジシートレールに交換するのはかなり有効。

タイヤ

 タイヤチョイスは最重要問題。最低でも純正タイヤと同等以上の性能は確保したい。サイズアップするとランニングコストのアップに直結するので、サイズは純正のままでもかまわないが、ヨコハマのアドバンネオバやダンロップのディレッツァZIIIぐらいのハイグリップタイヤがひとつの基準。デグラデーションの少なさとロングライフ性能でいえば、クムホのV720やV730も穴場だし、コスパでいえば話題のシバタイヤなども侮れない。

クーリングパーツ

 サーキットを安心して走り続けるためには、ラジエターの強化やオイルクーラー、デフクーラー、インタークーラーなどのクーリングシステムの見直しも必要だ。ただ、ラジエターに関しては最新車両の純正は、かなり高効率に設計されているので、ノーマルがベストという車両もある。

ロガー系

 直接チューニングとはいえないかもしれないが、自分の走りをデータで記録、解析、比較できるデジスパイスやAIMなどのデータロガーシステムを導入するのも上達の近道。GoProやスマホなどを使って、車載映像を撮っておくのももちろん参考になる。

その他 

 エンジン系であれば、コンピュータをいじったりスロットルコントローラーを入れてみるのもいい。とくにFSWのようにストレートの長いコースに行くのなら、コンピュータをいじってリミッターをカットしておきたいところ。

 マフラーも音量の関係で、大幅なパワーアップは望めないが、レスポンスアップやフィーリングアップには有効。

 もちろん、サスペンション、とくに車高調などは上手くはまれば乗りやすく、そしてタイムアップにもつながるが、ダンパーは消耗品なので、純正ダンパーが劣化してからの交換でもいいし、なんなら純正ダンパーがヘタったところで(自分が乗り慣れたところで)、もう一度新品の純正ダンパーに交換するのもひとつの手。

 それで、「もっとこうしたい」という具体的な要望が出てきたとき、その目的に合ったサスペンションに交換すると失敗が少ないはず。LSDやエアロパーツも手を入れる価値があるチューニングだが、これも慌てて購入しなくても、走っていて必要性を感じてからで十分。

 サーキットを走るには走行料のほか、タイヤ、ブレーキ、オイルなどの消耗品だけでもけっこう費用がかかるので、まずはこうした予算を確保し、走る回数を増やすことにコストをかけた方がベターといえる。

 その上で、チューニングするならあまり一度に多くの箇所を交換するのではなく、どこをチューンしたらこう変わったと、効果の因果関係がはっきりわかるような進め方をするといいだろう。

モバイルバージョンを終了