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なぜ強化クラッチが必要? 予算にあわせた素材とプレート枚数・導入メリットを解説

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

枚数によっても高出力への対応力が異なる

 もうひとつの大きな違いはクラッチの枚数。純正がシングルなのに対し強化品はツインやトリプルがあり、枚数が増えるほど伝達能力は高くなりハイパワーに対応する。こういったマルチプレートのクラッチも昔は扱いにくさが代名詞で、渋滞で足を攣りそうになったり慣れた人じゃないと発進できない、なんて経験を聞いたり自ら体験したことがある人も少なくないはず。

クラッチディスクの枚数のイメージ

 しかし近年ではノーマルと同じ感覚とまではいわないものの、以前よりだいぶ扱いやすくなったマルチプレートも存在する。購入するときはプロショップや実際に装着した人の意見を聞き、愛車のパワーや使い方に見合った強化クラッチを選んでほしい。

 ちなみにパワー系がフルノーマルの車両であっても、頻繁にサーキットを走るなら強化品を使って損はない。高い伝達能力でパワーを余すことなく伝えることができ、クラッチの切れやシフトフィーリングが向上したり、耐久性があり交換サイクルを伸ばすことも可能。クラッチ交換はトランスミッションの脱着などを伴い安くない工賃が発生するため、強化クラッチ自体が高くても長期的に考えれば安上がりとなるケースも多いのだ。

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  • クラッチの内部構造
  • クラッチ交換のイメージ
  • クラッチペダル操作
  • クラッチディスクの枚数のイメージ
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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