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バブル期の日産「スカイライン」は「都市工学」でナウかった!? 7代目は「HICAS」や「オートスポイラー」など最新技術がてんこ盛り

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

スポーティな性能が与えられたステーションワゴンも用意されていた

「やわらかい都市に、やわらかい高性能。新型スカイライン誕生。」……抽象的なことや情緒的なことを書いたり言ったりすることにかけて少なからず自信がある島崎七生人だが、その島崎をもってしても当時「なんじゃコレは!?」と思わせられたのが、“7th SKYLINE”のカタログコピーだった。7代目スカイラインのカタログ

 というよりじつはリアルタイムではほぼこのコピーはスルーしていて、後年、何かの機会に、そういえばこんなコピーがあったような気がする程度に思い出した次第。当時はそんなことよりも、スカイライン自体の変貌ぶりに、あわわわと驚かされていた……といったほうが正しかったかも知れない。

世界初だった電子制御サスペンション「HICAS」を採用

 この“7代目”が登場したのは1985年8月。

 前世代の6代目は、ご存知のとおり最終的に205psまでモノにした4気筒のFJ20型インタークーラーターボ搭載のRSをラインアップしたR30型。対して7代目の後継モデルとして1989年5月に登場したR32型の世代では、何といってもGT−Rを復活させ、レースシーンでもふたたび活躍を見せるなどして、後世までファンの心を掴み続けた存在になったのは、今更の説明は不要だろう。

 そうした偉大な先代と後継モデルに挟まれていたのが7代目スカイラインだった。とにかく真っ先に注目せざるを得なかったのが、水平かつ直線基調のスタイリング。そのデザインと醸し出すムードは、同世代の5代目ローレル(C32型・1984年登場)と見紛うほどで、一瞬、スポーティサルーンのスカイラインとラグジュアリーなハイオーナーカーのローレルとの線引きが危うく消えかけた瞬間……そんな風にも思えたほどだった。

 “絶壁”と言われたインパネも、よくよく観察すればスカイラインとローレルとでは内部構造がほぼ共通であることがわかったし、7thスカイラインのインテリアには、ローレルの専売特許だったのでは!? と思わせられる、ラウンジ風ルースクッションのシートまで用意されていた。7代目スカイラインのカタログ

 世界初だったカードエントリーシステム、5巻のカセットテープがチェンジャー方式で自動再生可能なオートカセットセレクター付きオーディオなど、奮った装備が投入されてはいたが、そういうところに凝るクルマじゃなくて……そんな風に思ったスカイライン・ファンは少なくなかったはずだ。

 かろうじてスカイラインらしい新機軸として投入されたのが、世界初だった電子制御サスペンションのHICAS。30km/h以上で走行中、コーナリングの横Gに応じて油圧で最大0.5度まで後輪の変位角を制御するこのシステムは、弱アンダーステアの特性を保ち、スカイラインらしい手応えのあるフットワークを実現。

 ほかに3段階の減衰力に切り替えられるフットセレクターも設定された。搭載エンジンの主力に据えられたのは当時の日産の新世代6気筒エンジンのRB系。フラッグシップのDOHC24バルブツインカムターボは210ps/25.0kg・mの性能を発揮、4ドアセダン、4ドアハードトップの両ボディに設定された。

 また、スカイラインらしいという意味では、スポーティな性能が与えられたステーションワゴンが用意されたのが見逃せない。この上級グレード、GTパサージュターボ145ps/21.0kg・mの性能のRB20ET型を搭載している。

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