普通のエコカーや軽自動車が意外と使える!
これまでこのAuto Messe Webでは、さまざまなクルマのジャンルから、アウトドアやキャンプに行くのに相応しいクルマたちを紹介してきた。SUVやミニバン、そしてSUVテイスト溢れる軽自動車などだ。
しかし、キャンプといってもソロやカップル、あるいはグランピング、トレーラーハウスと、その楽しみ方はさまざま。お手軽キャンプも広く一般的になっていて、当然、初心者でもサッとキャンプに行けるほど、道も構内路も整備されているから、4WDじゃなきゃいけない、荷物をどっさり積めないクルマだと大変……なんてことはまずないのである。そもそも都内にも超お手軽キャンプ場が点在していたりして、昔ながらのキャンプと今のキャンプは、やり方によっては別物なのである(もちろん、王道は本格キャンプだが)。
乗っていくクルマも「これでキャンプに行くの!?」と言われそうな車種でも、実際に使ってみるとけっこうキャンプにも使えるじゃん!! と思えることもありがちなのだ。ここでは、一見キャンプの足としては微妙ながら、意外にキャンプの足にもいいクルマたちを、コンパクトカーと軽自動車のなかからピックアップしてみた。
4WDならラゲッジも使い勝手向上!「日産ノート&ノートオーラ」
まずはコンパクトカー。意外な選択として挙がるのが、2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞の日産ノート&ノートオーラだ。FFモデルだと、後席格納時に段差ができ、キャンプの荷物を積むのにはあまりお薦めできないのだが、4WDになるとラゲッジルームのフロアが上がることで、なんとフラットな拡大ラゲッジルームになってくれるのだ。
そしてノート系の究極のキャンプカー(!?)が、オーテックのノート・クロスオーバー。こちらはどう見てもSUVテイストあるアウトドア向きのノートだが、カスタマイズカーなので希少性もあり、人とはちがうクルマに乗りたい人にも向いている。
ただのエコカーではない! 装備も充実した「トヨタ・アクア」
トヨタ・アクアも、じつはアウトドアやキャンプで使える1台だ。燃費重視のハイブリッド専用車というキャラクターから、アウトドアやキャンプは想像しにくいが、2名乗車であれば、後席使用時には狭く感じるラゲッジルームも奥行きは1510mmと十分になる(幅、天井方向は広くはないが)。
それだけじゃない。アクアにはアウトドアやキャンプで大活躍してくれる必殺装備がある。それがAC100V/1500Wコンセント。しかも全グレードに標準装備されているのだから、太っ腹。車内外で1500Wまでの家電品、つまりコーヒーメーカーや簡易電子レンジなどが使えるから超便利!! キャンプの食事がワングレードUPできるかもしれない。
後席格納で広大なスペースが生まれる「ホンダ・フィット」
ホンダ・フィットは、これまでクロスターをアウトドア向けに紹介してきたが、そのベース車のフィットそのものも、じつはアウトドアやキャンプに適している。ホンダ独創のセンタータンクレイアウトによって、ラゲッジそのものが広大なのに加え、後席を床に沈み込ませるように格納できる。
また後席を跳ね上げて後席部分に観葉植物だって積めるほどの天井高い荷物スペースを確保できるのだから、ハッチバックモデルとしての荷物の収納力は世界一かもしれない。後席を格納すれば、まさにミニワゴンのように使えるというわけだ。その拡大したラゲッジスペースをリヤドアからもアクセスしやすい点も褒められる。
広々ラゲッジや技アリ収納をもつ「ホンダN-WGN」
一方、軽自動車ではこれまでスズキ・ハスラーやダイハツ・タフト、ウェイクなどのクロスオーバーモデル、あるいはホンダN-BOXのようなスーパーハイト系ばかりを紹介してきた。だが、例えばホンダNシリーズのハイトワゴン、N-WGNだってセンタータンクレイアウトを生かし、ラゲッジルームを上下2段で使え、ボードを外せば天井高1060mmものラゲッジスペースにアレンジ可能だ。
後席下にリヤシートアンダートレーが全グレード標準装備され、傘などの長物から、アウトドアやキャンプで濡れたもの、汚れたものの一時収納にもうってつけ。荷物の積載力はワゴンを謳うだけあって、優秀なのである。
収納スペース充実の先代「ダイハツ・ムーヴキャンバス」
VWバスをモチーフにしたムーヴ・キャンバスも、ストライプカラーになるとそのオシャレなバス感あるルックスからして、アウトドア向きだ。TVCMだって湖畔のキャンプである。荷物スペースは車内の至る所にあり、後席には「置きラクボックス」なる物入まで完備。
ターボ車がないのでロングドライブの快適性は微妙だが、比較的近距離移動のアウトドア、キャンプにはうってつけだろう。軽自動車にして1-2列目席フラットアレンジ=ロングソファモードで、リラックスタイム、仮眠、車中泊にも対応できたりする。