後付け可変バルブタイミング機構も登場し選択肢が広がった
その代名詞的存在がスカイラインGT-Rだ。このエンジンは官能的なサウンドとフィーリングで数々のチューナーやチューニングフリークを魅了してきた。
RB26は2600ccターボエンジンのわりに高回転型なのである。一方、ずっと排気量の少ないランエボの4G63は低中回転重視のトルク型。速さはあるが、官能的な吹き上がりは……ない。対するRB26は気持ちの良さでは世界トップクラスとも言える。直列6気筒がゆえのシルキーさが気持ち良い。
しかし、高回転型であるがゆえに低回転のトルクが弱い。そうなると街なかでは乗りにくいし、大きなタービンを組み合わせるともっと低回転が弱くなってしまう。そこで2800ccキットがバカ売れしたのである。わずか200ccだが排気量アップすることでトルクは増え、大きなタービンも回せるようになった。
余談だが、さらにHKSからVカムと呼ばれる可変バルブタイミング機構を後付けするパーツが発売され大人気に。これにより2800cc化+Vカムは定番化されたと言っていいだろう。
排気量アップは全域でのパワーアップもトルクアップも可能にする最強チューンである。わずか10%の排気量アップでも大きな効果を持っているのだ。