人馬一体感が味わえる狙い目のマツダ
「マツダ3代目アクセラ&4代目デミオ」
忘れてはいけないのがMT好きのマツダで(他銘に比べてMT車の設定が多い)、スペシャルなモデルではなくてもアクセラやデミオにしっかりMT車が設定されている。デミオは現行型の4代目モデルでも100万円以下で販売されている個体があり、人気の1.5Lディーセルターボの6速MTモデルも見つかる。年式が新しめのモデルでありながら100万円で購入できるのは魅力。裏技的ではあるが、走行距離こそ伸びているが元教習車も中古車市場に出回っており(数は限りなく少ない)、逆にメンテナンスはしっかり施されていたので、実際の走行距離以上に安心して所有できそうだ。
それは3代目アクセラも同様で、現行型の4代目がすでに登場しているのでお買い得感はデミオ以上に高まっている。ボディタイプは4ドアセダンのアクセラと5ドアハッチバックのアクセラスポーツがあり、より低価格で流通されているのはセダンのアクセラとなる。しかも、AT車に対してMT車の需要は低いため、2015年以降などの比較的高年式の個体でも、100万円の予算があれば選び放題だ。
スイフトスポーツやマーチNISMO Sのようなスポーティな走りをウリにしたモデルではないが、マツダ自体が“人馬一体”を謳うハンドリングにこだわっており、標準仕様のモデルでも十分に満足度の高い走りが堪能できるはずだ。
愛らしいスタイルとご機嫌な走りが堪能できる
「初代&2代目BMW MINI」
最後に輸入車も紹介しておこう。BMWの傘下となって登場した初代BMW MINIは、1.4&1.6Lの直4エンジンを搭載しており、最強仕様のクーパーSにはスーパーチャージャーが装着され170psの最高出力を誇った。全長3625mm、ホイールベース2465mmのディメンションから織りなす走りはゴーカートフィーリングと称されたほど。
この初代は現行モデルとは違って、すべてのモデルにMT車が設定されていたため(5速MT/6速MT)、意外にMT車の流通量は多い。ただし、初代モデルは2002年〜2006年に販売されたモデルであり故障のリスクは避けられない。それでも、初代BMW MINIのご機嫌な走りは、メンテナンス費用を追加して購入してみるのもありだ。ちなみに2007年にデビューした2代目モデルも100万円以下で選び放題なので、スタイリングの違いを含めて選ぶと良いだろう。
【番外編】あえての軽バンを狙うのも面白い!!
そして番外編はもう新車では買えない、ホンダのアクティとスバルのサンバーだ。まずアクティは、3代目バンが2018年に、4代目トラックが2021年にそれぞれ販売終了となった。これによりホンダのミッドシップ・リヤドライブの軽は残念ながら消滅してしまった。サンバーは自社生産の3代目トラックが2009年に、バンが2018年に販売終了(以降はダイハツのOEM車で販売)なので、リヤエンジン・リヤドライブのスバルの軽は新車ではもう購入できない。
この2モデルは「軽自動車最強の64psの出力が出ていない……」という声が上がると思うが、一度乗ってみてほしい。しかも、可能であれば空荷ではなくてそれなりに荷物を積んだ状態で走らせれば、アクセルペダルをたくさん踏む楽しさ、コントロールする面白さ、適切なギヤを選ぶ必要性、MTを駆使する魅力に溢れている。新車の販売こそ終了しているが、このアクティとサンバーはクルマを操る楽しさに気が付いてもらえるに違いない。それほど運転が楽しいのだ。
残念なのは新車で買えないゆえに価格は高く、状態の良いものは新車とほとんど変わらないということ。また、働くクルマゆえにどこまできちんとメンテナンスされているのか分かり難いことだ。それでもアクティとサンバー、働くクルマだけに頑丈であり修理代も維持費も安いというメリットもあるので参考までに……。もちろん予算100万円以下で狙うことはできる!