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「元祖ハチロクが若者に愛された理由」ドライバーと一緒に成長する「AE86」はデートにも使えた

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

チューニングパーツが豊富だった

 ふたつめは数え切れないほど存在したチューニングパーツがAE86人気の後押しをした。吸排気系にサスペンションにブレーキといったベーシックな部分はもちろん、ハイカム&ハイコンプに過給器にキャブレターと、フルチューンの手段も多様だった。

 最初はノーマルでひたすら走り込み、腕が上がったら初めてパワーアップやチューニングをしたものだ。冒頭に書いた「ドライバーを育てるクルマ」であると同時に、AE86は「ドライバーと一緒に成長するクルマ」ともいえるだろう。

パッケージングにも優れていた

 もうひとつは価格を含むパッケージとしての秀逸さが挙げられる。エンジンはグロス130psだが車重は1tを大幅に下まわっており、速すぎず遅すぎずビギナーも気兼ねなく全開できるパワーだった。加えてリヤのリジッド式サスペンションはいい意味で限界が高すぎず、リスクの少ない低速でテールスライドのコントロールを練習するのに最適であった。

 ユーティリティ性でいえばリヤシートは大人ふたりが窮屈さを感じずに座れるし、ハッチバックの3ドアは荷物を積むスペースが広く背もたれを倒せばさらに拡大。1台で走りから通勤やデートまでをすべてこなす、若者のスタイルに見事にハマったといえるのだ。トヨタ・カローラレビンの内装

 現在のAE86の中古車相場は、程度がよければ新車時価格を軽く上まわり、純正パーツも絶版だらけで入手しにくいのが実際のところ。レストアやコンディションを維持し続けるだけでも苦労の連続で、気軽な練習車というポジションではなくなってしまったが、多くのドライバーを育て上げた功績は今後も決して色褪せないだろう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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