最初のオーナーはF1パイロットのオリヴィエ・パニス
リヤミッドに搭載される6L仕様のV型12気筒DOHC48バルブエンジンは、最高出力で550psを発揮する。トランスミッションは5速MT、駆動方式は「VT=ビスカス・トラクション」の文字が物語るとおり、必要時には最大17%のトルクを前輪側に配分するスタンバイ型の4WDのみの設定。0-100km/h加速は3.95秒、最高速は330km/h以上というのが、発表時のオフィシャルデータだった。
今回RMサザビーズのモナコ・オークションに出品されたモデルは、2000年に400台以上が出荷されたとされるVT6.0の1台だ。コンディションは生産から20年以上を経過しているにもかかわらず、オークショネアのRMサザビーズも認める良好なもの。
付属のサービスブックには、2001年(4245km)に始まり、2004年(1万1350km)、2010年(1万7062km)、2013年(1万8595km)、2021年(2万257km)時の定期的なサービス記録も残されている。
さらにこのVT6.0の価値を高めているのは、ファーストオーナーが、F1ドライバーとしても有名なオリヴィエ・パニスであったことだろう。現在もその名前は、サービスブックの最初のページに記載されており、さらに右側テールランプの上には、彼のサインが残されている。ちなみにパニスは2014年までこのVT6.0を所有し、約1万9200kmを走行したということである。
こうした特別なバリューも評価されたのだろうか。今回この2000年式ランボルギーニ・ディアブロVT6.0は、32万ユーロ(邦貨換算約4470万円)で落札された。カウンタックに続いて、そろそろクラシックとしての価値も見え始めている一連のディアブロ。新型12気筒モデルがランボルギーニから登場することで、その存在はオークションの世界ではさらに注目されることになりそうだ。