HREが2018年から続いていたプレイオフ進出を逃す
NASCAR(ナスカー)といえばアメリカでもっとも人気のあるモータースポーツであるが、そのトップ3大カテゴリーが「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」だ。このうちのトラックシリーズに長年参戦を続けているのが、「Hattori Racing Enterprises(HRE)」である。
このHREは、ナスカー界唯一の日本人チームオーナーである服部茂章氏率いるチームで、2018年にはシリーズタイトルも獲得。今シーズンもトヨタ・タンドラの2台体制でこのシリーズを戦っている。
レギュラーシーズンの最終戦となるNASCAR Camping World Truck Series 第16戦「CRC Brakleen 150」は、2022年7月23日(土)ペンシルバニア州にあるポコノレースウェイで開催された。このサーキットは、1周2.5マイル(4.02km)のトライオーバルで、トラックシリーズ第16戦では、第1ステージが15周、第2ステージは30周のステージチェッカーが出され、最終ステージと合わせ全60周で争われることとなる。
決勝レースを前に、レース前日の7月22日(金)夕方4時30分から予定されていた練習走行、さらに午後5時から予定されていた予選はともに雨天により中止。決勝グリッドはポイントランキングにより決定となり、16号車のアンクラム選手は14番手、61号車のパーディ選手は 15番手からスタートすることとなった。
そして迎えた23日(土)、正午にグリーンフラッグが振られ、決勝レースがスタートした。この第1ステージではクラッシュが頻発し3度のイエローコーションが出されたものの、2台ともにポジションをあげ、アンクラム選手は8位、パーディ選手は 14位でステージを終える。
ステージブレイクでのピット作業を終えた61号車は17番手から第2ステージをスタート。一方の16号車は、このステージブレイクをコースステイすることで第2ステージを5番手からスタートとなった。この第2ステージでは、終盤にグリーン下でピットインするマシンが多数あったため、16号車は2位、61号車は7位で第2ステージを終えることに成功した。
このステージブレイクで、アンクラム選手はこの日最後のピットストップを行い14番手から最終ステージを迎える。
残念ながらプレイオフ進出ならず……
36周目にリスタートした最終ステージでは、終始トップ10を争っていた16号車。だが、この日最後のリスタートではそれまでのアウトサイドのポジションからインサイドへポジションを変えていくものの、イン側のほうがトラフィックが大きく、それが残念ながらスピードにつながらず、最終的には16位でレースを終えた。
パーディ選手もこのステージブレイクで車両の調整を行い、13番手から最終ステージをスタート。ステージ終盤ではトップ10争いに加わっていくものの、最終的には11位でレースを終えた。結果的にはHREの2台ともが、プレイオフ進出することは叶わず。2018年シーズンからプレイオフ進出を続けていたHREだが、残念ながら今回その記録も途絶えることとなった。
今季のトラックシリーズは残り7戦となる。シリーズ第17戦は7月29日(金)、IRP(ルーカスオイル・インディアナポリスレースウェイパーク)で開催された「TSport 200」であった。