内装もお値段も「走る邸宅」クラス
高級ホテルのようなお洒落な内装を持つキャンピングカーは、実際に購入できなくても眺めているだけで優雅な気持ちになれるものだ。中でも最高峰ともいえる、ゆとりの空間と豪華な内装が自慢の「フルコンバージョン」や「セミフルコンバージョン」は、走る邸宅と呼ばれるほど快適だ。
デュカトがベースの豪華キャンピングカー
欧州のスロベニア共和国に本社を持つ「ADRIA(アドリア)」は、ゴージャスキャンパーを手掛けるパイニア的な存在だ。そして、ただ豪華というだけでなく、他のメーカーでは真似できないデザインセンスを持ち、スタイリッシュな外観を持つモデルを数多く手がけるキャンピンカー専門ビルダーである。
今回紹介するフィアット「デュカト」ベースの「ソニック・スプリーム」は、見るからに高級感が漂っている。ボディサイズは全長7520mm×全幅2320mm×全高2960mm。軽く7mを超えるフルサイズボディは、FRP一体成型とすることで、軽量高剛性・高断熱の性能を確保しながらスタイリッシュなシェルとして作り込まれている。
まるでホテルのようなインテリア
内装については、開放感に満ちたリビングと独立したプライベート空間の2ルーム構造で、中央に3バーナー、シンク、冷蔵庫、オーブンも備えているキッチンを配置している。また、モーターホームとしてトイレとシャワー室が左右に独立して備わっているのも贅沢な造りと言えるだろう。
インテリアの雰囲気は高級ホテルの一室を思わせ、統一したデザインがとても落ち着く。座り心地の良いソファに腰掛ければ、クルマの中であることを忘れさせてくれるほど心地よい。さらに、間接照明を効果的に配置し、夜間のムードも高めてくれる。
気になる車両販売価格(消費税込み)は、1726万7800円とのことで、地方ならマンションが買えてしまいそうなお値段。おいそれと買えるようなキャンピングカーではないが、こうしたクルマの存在は、アウトドア好き、クルマ好きにとっては、目の保養にもなる。
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「いつかはクラウン」というキャッチがあったけれども、「いつかはソニック」と思わずにはいられない、そんな夢見る大人を虜にする1台であった。