これまでにも個性的なクラウンは存在した
新型クラウンが発表されて、ビックリした方も多いだろう。SUV化という噂は以前から出ていたので、その点では正解ではあったのだが、セダンやワゴンなども出てくるとは想像を超えたものだった。やっぱりセダンかも、という話もなくはなかったが、まさか全部入りとは……。
これがクラウンか? という声も聞こえてくるが、クラウンの歴史を振り返ってみると、いわゆるロイヤルサルーンという保守本流、鉄板路線に加えて、意外に派生モデルやユニークなモデルもあったりする。今回は王道ではないクラウンを見ていこう。
クジラのあだ名が付けられた4代目
こちらは派生ではなく、本流。スピンドルシェイプと呼ばれる丸みを帯びたデザインで、いわゆるクジラクラウンと呼ばれる。希少性とユニークさで今では人気だが、当時としては奇抜すぎてクラウンとしては販売が振るわなかったモデルだ。新型クラウンの発表会でも、「クラウンは安心感がないとダメ」的にサラリと流されてしまっていたほど。ちなみにサルーンをグレード名に使った最初のクラウンでもある。
特徴的なリヤビューが与えられた9代目
4代目以来の問題作とされたのがこちら。理由はお尻を丸くしたから、という単純なもの。でも、クラウンらしさが確立していた当時(1991年登場)は、これが大きな問題だったし、実際に販売は急落。ライバルだった日産のセドリック、グロリアに負けるときもあるほどだった。マイナーチェンジで急きょ、クラウンらしい普通のリヤまわりに変更された。この後、クラウンのハードトップは冒険することはなくなった。