とくにイタフラ旧車に多い不快な内装のベタつき
新車で買ったクルマのダッシュボードやスイッチ類が数年後にベタベタしてきた……。ネットなどで見つけ、欲しいと思った中古車(1980年代~2000年代あたり)を店頭にチェックしに行ってみたら内装全体がベタベタだった……。
樹脂製パーツが多用されているクルマ、とりわけイタリア&フランス車のダッシュボード、スイッチ類、内装にありがちで、大変不快な現象である「内装ベタベタ病」に悩まされたことがあるクルマ好きは多いはずだ。
原因は樹脂製パーツの表面塗装の経年劣化
「内装ベタベタ病」は高温多湿な日本ならではの気候条件、直射日光による車内温度の上昇や紫外線の影響、そして、経年劣化によって発生する現象だ。イタフラ車のみならず、一部の国産車やドイツ車の内装もベタベタになるが、その正体は樹脂製パーツの表面に施されたプロテイン塗装やラバー塗装の経年劣化である。皮脂が付着することでも劣化が進むと言われており、スイッチ類のベタベタはオイリーな指先によって進行が早まっていたのである。
知り合いの内装クリーニング業者に伺ってみたところ、ガレージ内やカーポートの下で愛車を保管できればベストだが、それが無理な場合はフロントウインドウにサンシェードを置いておくだけでも劣化の進行具合が違うはず、とのこと。「内装ベタベタ病」が発生する前に樹脂製パーツ専用の保護剤などでコーティングしておくのもベターだと語ってくれた。
ベタベタが発生してしまった場合、内装クリーニング業者に除去をオーダーするのがベストだが、なかなかの出費となったり、パーツの交換を提案されたりする。そのため、薬局などで消毒液として販売されている無水エタノールを使い、DIYで対処しているオーナーも多い。