エンジンオイルも年式によって適正が異なる
同じようにエンジンオイルの温度も、適正範囲は90~110℃くらい。具体的には水温同様に古いクルマは少々低く90~100℃くらい、最近のクルマなら110℃でも全然問題ない。しかし、120℃を超えるようならオイルクーラーの装着を検討するか、温度が上がったオイルは早めに交換すること。
130℃越えに迫るようだったり、耐久レースなど高温で走り続けなければいけないなら、そこで初めてオイルクーラーが必要と言える。
オイル自体も100℃くらいで使われるように設計されている。低すぎる温度だと本来の添加剤が機能しないことがあるためだ。温度域によって、低温で機能する添加剤、高温で機能する添加剤など成分が分かれているので、温度が低ければ優しい状況になるというわけではないのだ。
エンジンを守ってくれるオイルクーラーにも注意点がある
ある程度温度が上がるならオイルクーラーの取り付けもありだが、オイルクーラーを取り付けるとフィッティング箇所も増え、それだけ漏れるリスクもある。
もしも大量に漏れたら、サーキットの路面や、一般道の路面を汚すことになり、火災のリスクもある。さらにエンジンは突然油圧ゼロとなってしまい焼き付く可能性も高い。そうなると気軽に取り付けるべきものではなく、本当に必要かよく検証した上で、リスクも考慮しつつ取り付けるものなのである。
まずは社外メーターで現状の把握から始めよう
最近はOBD IIコネクタに差すだけでOKな追加メーターで水温を見られることが多く、油温も一部車種では見られる。まずはOBD II取り付け式のメーターで現状把握をするところから始めたい。純正の水温計では針が動き出したときにはオーバーヒート寸前になっている場合もあり、詳細な状態把握には向いていないのだ。もっともGR86では純正メーター内で水温と油温が数字で見られたりと、そのあたりの数字が見えるようになったクルマも増えてきている。