新型「ウルス」がパイクスピークをアタック!
マイナーチェンジを受け、2022年の「ザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリング」、そして「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」などのイベントでワールドプレミアされる予定となっているランボルギーニ新型「ウルス」。ランボルギーニ自身、SSUV(スーパー・スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)と呼ぶことからも明らかなように、その運動性能はデビュー当時から高く評価され、先日発表されたところでは、これまでのわずか4年間の生産期間に2万台のウルスがサンタアガタ・ボロネーゼの本社工場から世界に送り出されている。
マイナーチェンジ「ウルス」は「ペルフォルマンテ」?
ランボルギーニが今回のマイナーチェンジで、どのようなパフォーマンス・アップをウルスに施してくるのかは、あと1週間ほどを待たなければならないが、噂では「ペルフォルマンテ」の名が与えられるとも言われる新型ウルスは、さらに高性能で魅力的なモデルへと進化しているのは間違いない。
さて、「予想外を予想せよ」を社是のひとつとするランボルギーニは今回、そのパフォーマンスを図り知るために、国際的なヒルクライム・レースとしてお馴染みの「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」のトラックに新型ウルスを持ち込み、ここでオフィシャルタイム・キーパーによるタイム計測を行うことを決断した。
そのハンドルを託されたのは、過去には2018年のRWD部門でこの過酷なヒルクライム・レースを制したこともある、ピレリのテストドライバー、シモーネ・ファッジョーリ。
今回のタイムアタックは、もちろん本番のパイクスピーク・ヒルクライムと同じコースで、スタート地点の標高2862mからフィニッシュラインの標高4302mまでの約20kmの区間には、156のカーブがあり、平均勾配は約7%もある。新型ウルスの性能をフルに発揮させるには、これ以上の舞台は存在しないだろう。
最速「ベンテイガ」より17秒以上タイムを短縮
搭載される4LのV型8気筒ツインターボエンジンを始め、基本的に生産型と同様のスペックを持つヒルクライム用の新型ウルスだが、タイヤはピレリ製のPゼロ・トロフェオRからの進化型とされるセミスリックに変更。サイズはフロントが285/40R22、リアが325/35R22とされた。
またパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの安全基準に準拠するため、キャビンにはロールケージを装備し、バケットタイプのシートや6点式シートベルト、さらに消火器などを備えたことなどがわずかに違う。
実際に新型ウルスが4302mのフィニッシュラインを通過したタイムは、10分32秒064。これまでのSUV部門の記録はベントレー「ベンテイガ」の10分49秒902であるから、17秒以上もタイムを縮めたことになる。
* * *
果たしてその速さの秘密はどこにあるのだろうか。続報は8月中旬からカリフォルニア州モントレーを中心にて開催される、モントレー・カーウィークから報告する予定だ。