クリアラップを取るために一度ピットロードを通過するのもアリ!
また速いクルマの集団に囲まれてしまったときは一度ピットロードを通過してふたたびコースインすると、周囲にクルマがいない空白地帯に出られることが多いので、試してみる価値がある。これは上級者がクリアラップをとりたいときにも使える手だ。
単独で走っているときの注意点としては、ハンドルの切り始め、ペダルの踏み始めでクイックな操作をせずジワッと動かすことを心がけよう。速く走る=クイックな操作だと思い込むのは危険なこと。1トン以上もあるクルマが高速度で走行中に、クイックなハンドル操作やペダル操作をすれば挙動を乱しやすくなる。いわゆるオンとオフだけのスイッチのような操作はリスクが増えるだけ。操作は速さより正確さが命で、ジワッと操作してクルマの反応(挙動)を確かめながらドライビングするようにしたい。
公道と同じでサーキットでも“急”の付く操作は厳禁!!
もうひとつ、操作はできるだけシンプルにすること。よくヒール&トゥと同時にハンドルを切り始める人がいるが、それでは忙しすぎて集中力が分散してしまう。ヒール&トゥはステアリングを切り出す前に済ませておいて、ハンドルの切り始めはハンドル操作に集中した方がベター。さらにいえばブレーキはなるべく直線で終了させ、ブレーキはターンインまで残さない方が怖い思いをしなくて済む。
そして万が一挙動が乱れ、スピンモードに入ってしまったときは、とにかくクルマが完全停止するまでフルブレーキ! 下手にカウンターステアで立て直そうとするとオツリをもらってもっと手に負えないことになるので「スピン=フルブレーキ」を徹底すること。これを実践するだけでも、サーキットでのリスクはかなり減らせると覚えておこう。