AT車でも楽しいモデルは多い
オートマ車で走りを楽しむならまずは86/BRZ。この6速ATはIS F系のものと言われていてかなりの許容馬力がある。レスポンスもよく、350psくらいまでは余裕で耐えてしまうので、過給器を取り付けても先にエンジンの限界が来るほどだ。
とくにトルクがドカンと出ないスーパーチャージャーとは相性がよく、排気量アップしたスポーツカーのように走れる。
コンパクト系だとスイフトスポーツのATもなかなか優秀だ。レスポンスも良く、ブーストアップやタービン交換でも問題なし。唯一の問題は、FF車のATの悩みどころでLSDが装着できないこと。オートマチックトランスミッションの中にLSDを組み込まねばならず、また、LSDから鉄粉が発生したときにオートマが壊れる可能性があり、現在のところLSDが登場していないのである。かつては密閉式のLSDが開発中というウワサもあったが……。
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オートマもどんどんダイレクトな伝達性能になり、シフトレスポンスも向上してきた。レーシングカーのようにパドルシフトの操作だけでワインディングやサーキットまで楽しめる車種が増えている。一方のマニュアル車は減っているが、オートマ車を食わず嫌いしなければ、走れる車種は決して少なくないのだ。