ジムニーはGクラス風のキットが数多くのメーカーから発売されている
JB74型のスズキ・ジムニー・シエラといえば、発売当初からベビーGと呼ばれ、メルセデス・ベンツGクラスとの親和性の高さで注目されていた。その証拠として、日本、海外問わず、Gクラスをオマージュしたボディキットが数多く開発、発売されていることはご存知のかたも多いだろう。
トコトンGクラス風に仕上げた1台を発見!
少し前の話になるが、東京オートサロンで出展された一台のジムニーにGクラスオーナーが釘付けになり、舌を巻いたのはご存知だろうか?
ドバイのパーツメーカーが製作したW463A・G63風のボディキットで組み上げたこのジムニー・シエラは、メルセデス・ベンツのGクラスのカスタマイズを数多く手掛ける愛知県の輸入車カスタマイズショップ、グランプリが製作した車両だ。キットはドバイより独自に輸入したアイテム。一見するとあまり気付かないかもしれないが、要所要所にはGクラスの純正品が移植されているのがポイントだ。
Gクラス純正のドアハンドルを流用
なかでも一番注目したいのがドアハンドル。通常ジムニー・シエラのドアハンドルはグリップ式でなくフラップ式。それが、グリップタイプに変更されているのだ。じつはこれはGクラスの純正品を移植。限りなく、Gクラスに近く仕上げるためにこだわった箇所だ。カタチだけの移植ではなく、機能面ももちろん問題ない。
とはいえ、カンタンに移植できるものではない。フラップ式からグリップ式となることで、グリップ部のボディのくぼみが合わないことが大きな問題として持ち上がった。そこで、Gクラスと同じように見せるために、丸いくぼみに合わせるように代替え品を模索。結果、最終的にたどり着いたのが料理に使う「おたま」だった。これを鈑金塗装で埋め込んで完成させている。この戦略が功を奏し、左右合計ドア2枚、リヤラゲッジ部も含めて合計3枚分を施工。見事、Gクラスらしいドアスタイリングを獲得した。
そしてほかにも注目したいのが、テールランプとドアミラーだ。まずはテールランプを確認するとこちらもGクラスの純正品となる横長のタイプを移植。このエアロキット自体がもともとGクラスの純正テールランプを流用できるような構造で作られているから、全く違和感なくリアバンパーに収まっている。
スタイリッシュなドアミラーは何用?
さらに気になるのが、ドアミラー。JB74型ジムニー・シエラの純正ドアミラーは真四角で視認性にも長ける大型のミラーを備えたタイプだ。しかし、このシエラには先が細くなったスタイリッシュなドアミラーが備え付けられている。これもGクラス純正から流用したもの。ここまで仕上げられるとさすがにGクラスユーザーもアッパレといわざるを得ないだろう。