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オフロード系キャンピングカー登場! あえてシャシーとシェルを一体化しない理由とは

車両価格(消費税込)は、2WDが984万5000円、4WDが1039万5000円

災害救助支援カーとしてのトラックキャンパー

 普通のキャンピングカーとは違うワイルドな特装車の名は「エクスペディション・イーグル」。新たな時代を築くCCVトラックキャンパーとして製作された1台だ。スーパー戦隊シリーズ系で育った世代にとって、思わず目にとまるこの姿、一体どのような内部になっているのか大変気になるところだ。

キャンピングカー専用設計のシャシー

 久しぶりに聞く「CCV」という三文字。簡単に言ってしまえばクロスカントリービークルの略で、CCVという言葉よりもむしろクロカンという呼び名の方が馴染み深く、ピンとくる方も多いことだろう。

 現在、かつて流行ったCCVことクロカンブームの再来とばかりに、オフロード走行を意識したビークルスタイルに惹かれるオーナーが急増中だ。悪路をモノともしない走破性を獲得したクルマは、アクティブな遊びを好むオーナー達に突き刺さる。今、一番ホットなスタイルとして注目を集めている。

 そんな中、悪路における走破性とキャンピングカーの持つ居住性・快適性をバランスさせた「エクスペディション・イーグル」という4WDトラックベースのキャンピングカーが登場した。

 目指したのはオフロード系キャンピングカーの先駆けだ。EXPEDITION(エクスペディション)という名は「冒険者・探検者」を意味する。今までの概念を打ち破り「踏み込めずにいた、新たな領域」に達したキャンピングカーとしての意味をこのクルマに与えたというわけだ。

 ベースとなるシャシーはいすゞ「新Be-cam」と名付けられたキャンピングカー専用設計のシャシーで、国内でこのシャシー供給は、いまのところ日本特種ボディー社の1社のみとのこと。

 開発の背景にあったのは、ここ数年、急増している自然災害の発生率の多さにあるという。日本は国土の4分の3が森林であり、自然災害が起こるたびに孤立集落の問題が付きまとう。こうした問題に対して、柔軟に対応できる乗り物が求められており、必要な装備を与えて完成させたのがクロカンキャパートラックことエクスペディション・イーグルだったというわけだ。

悪路を走破するためにシャシーとシェルは一体化せず

 レジャー用のキャンピングカーなら、もっと別の作り方があるだろう。だが、このクルマは悪路走行を想定した災害救助支援カーとしての役割を持つ。そのため、あえてシャシーとシェルを一体化せず、分割させることによって車両のねじれる範囲を大きく確保し、デパーチャーアングルも通常のキャンピングカーの2倍以上確保。前後左右が不揃いに隆起している険しい山道などの悪路においても、しっかり路面を追従できるように工夫している。

 外観についても武骨でワイルドな作り込みが斬新だ。ルーフにはたくさんの荷物を便利に詰めるようにスチール製パイプラダーをセットし、リヤにはスペアタイヤも背負わせている。

 また、車内については、外観のワイルドな雰囲気とは打って変わって快適設計となっている。エアコン、電子レンジ、冷蔵庫といった生活に役立つ装備が充実している。

 ダイネットは、中央には机があり、コの字型のソファを用意。テーブルを外して、両サイドの背もたれを真ん中に配置すれば、大人が二人寝れるベッドとしても展開できる。また、ここにはボタンひとつで降りてくる電動の昇降式ベッドも隠されていたから面白い。

 運転席と居住空間が切り離されているので狭く感じるかと持ったが、実際は想像以上に広い。そして、暖色系で統一した内装も心を穏やに過ごせる落ち着く場所として作られている。

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 レジャー発想とは違ったアプローチがカッコいいクロカンキャパー「エクスペディション・イーグル」。このクルマが持つ装備は、より自然派なアウトドアマンとの相性が抜群だ。あえて荷台を繋げないスタイル。こうした斬新な作りに、キャンピングカーの新たな可能性を感じるのは私だけであろうか。

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