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バブル時代の自動車世界遺産!! 「Eクラスワゴン」が愛され続け「最後のメルセデス」と言われる理由とは

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TEXT: 並木政孝(NAMIKI Masataka)  PHOTO: Mercedes-Benz Group AG/Auto Messe Web編集部

  • メルセデス・ベンツS124型300TEステーションワゴン

  • S124型ステーションワゴンの3列目シート
  • メルセデス・ベンツS124型300TEステーションワゴン
  • S124型E200エステート

ステーションワゴン人気の立役者「S124」の偉大さを振り返る

 現在のSUVブームの遥か昔、1990年代に吹き荒れた「ステーションワゴンブーム」。その立役者こそがメルセデス・ベンツ300TEと呼ばれる名車なのである。それまでの日本は、ステーションワゴンというクルマが認知されておらず、荷室を追加したセダンは「ライトバン」と呼ばれ、商用車としての扱いを受けていた。当時、輸入車雑誌の編集スタッフとして働いていたボクが、取材車両(広報車)のステーションワゴンに乗って帰宅すると、母親が「あんた、いつから水道屋さんになったんだい」と驚きの発言が……。そこでステーションワゴンに対する認知度の低さを思い知らされたのである。

バブル真っ只中で空前のワゴンブームが到来

 ところがバブル期のイケイケ時代に入ると、お金に余裕のある人たちはこぞって「レジャー」に興味を持ち始め、次々と贅沢な輸入車のステーションワゴンに乗り始めたのである。アウディ80アバント、VWゴルフヴァリアント、BMW325iツーリング、フォード・トーラスワゴン、ボルボ940エステートなどなど。さらに国産車ではスバル・レガシィや日産ステージアも誕生し、空前のステーションワゴンブームに拍車を掛けた。

 そのなかで憧れの存在として高い人気を誇ったのがメルセデス・ベンツのミディアムクラスワゴンとして、1988年に登場したS124だ。S124はベースとなる4ドアセダンのW124から派生したワゴンモデルであり、そのルーツは4気筒エンジンを搭載した220TEから始まった。後に直列6気筒SOHCエンジンの300TEが追加され、マイナーチェンジにより320TEへと進化を遂げていく。カーデザイナーであるブルーノ・サッコ氏によるサッコプレートを装備した後期モデルでは、エンジンを直列6気筒SOHCからDOHC24バルブへと変更し、4マチックと呼ばれるフルタイム4WDモデルを追加したことで、より魅力を増したのである。S124型E200エステート

 後にW124/S124はW210/S210へとその座を譲ったものの、大幅なコストダウンが図られたことが仇となり、W124/S124の神話はさらに大きなものになっていく。このW124/S124はメルセデス・ベンツの自動車哲学であった「最善か、無か」というスローガンを具現化したようなモデルは、スクエアさが際立つ堅牢なボディと人間工学に基づいたインテリアで、「最後のメルセデス・ベンツ」と呼ばれるようになった。その神話は現在でも受け継がれ、1985年のデビューから30年以上が経過した今もなお「名車」としてマニアたちを魅了し続けているのだ。

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