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「VIP」御用達ブランド「クレンツェ」とは? 唯一無二のホイールデザインの「秘密」を探る<PR>

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TEXT: 田中 覚  PHOTO: VIP STYLE

 2012年にケルベロス スリーで原点回帰したクレンツェだが、2014年以降は細身スポークとその派生形でさらに複雑な造形にチャレンジを続けている。特に2017年からはスポークの一部を塗り分けるなどして、同じデザインでもまったく異なる表情を見せることに成功。進化を止めないクレンツェの系譜を辿ってみよう。

2017年:FELSEN_フェルゼン

カラー推しで違いを演出したのがフェルゼン

 カラーリングで他との違いを見せつけたのがフェルゼンだ。手作業によるバフ仕上げを施した「ブラック&バフ」。そして、ラメ・ビーズ入りの黒をベースにした「Gブラックポリッシュ」を投入。これまでとは違うアプローチでファンを驚かせた。2017年の東京オートサロンのブースでは、カラードリムなど、積極的に豊富なカラーバリエーションをアピールしているのが印象的だった。

2018年:WEAVAL_ウィーバル

程良く斬新さも取り入れた繊細な意匠

 ナットの外側にエッジを立て、センターまわりを5角形に。斬新さを思う存分に追求していた、かつてのクレンツェを思い起こさせるデザイン。しかも選ぶカラーによって、ホイールの雰囲気が全く別モノになる、そこも個性的でクレンツェらしい。そして、初期のクレンツェとはサイズバリエーションも大きく変わった。なんとウィーバルでは22インチまで用意。ただし、13Jの深リムを設定しているのは、当時のままだ。

2019年:MARICIVE_マリシーブ

落ち着いたデザインの中に「らしさ」を投入

「太陽の光」を表すサンスクリット語を、モデル名の語源としたマリシーブ。得意の3次元的な面構成を駆使し、どの角度から見ても煌びやかに光輝く。比較的、分かりやすい10本スポークだが、クレンツェらしさは踏襲されているのが分かる。東京オートサロン2019でデビューした際は、レクサスのフラッグシップモデルであるLSに装着して展示された。LSにも決して負けない存在感、そしてクレンツェの高級感は格別だ。

2020年:SCINTILL_シンティル

クロームが最も映えるダイヤカットデザイン

 クレンツェと言えば、今も昔もメッキの使い方が秀逸だ。そんな華やかなデザインクロームが文句ナシにマッチするのがシンティルだ。センター周りのダイヤカットが最大の特徴で、ピアスボルト周りの造形も、豪奢な雰囲気の演出にひと役買っている。キラキラっとした、この贅沢な感じが堪らない。広い開口部もポイントで、社外ブレーキとの相性も最高だ。

2021年:ZILDAWN_ジルドーン

他では真似のできない独特の雰囲気

 前作のシンティルから一転、心を鷲掴みにする奇抜なムードを漂わせるのがジルドーンだ。3ピースの証であるピアスボルトの数も最小限にし、斬新なスポーク形状に目を向けさせる趣向が凝らされている。ここ数年のクレンツェの中で、最も冒険した作品と言っていいだろう。ロゴ入りのオーナメントからは誇らしさを感じる。スポークを繋ぐサブスポークは、他にはない凝ったデザインだ。まさしく伝統に裏打ちされた名門クレンツェの作だ。

2022年:VIERHARM_ヴィルハーム

伝統と革新、それこそが「クレンツェ」の魅力

 唯一無二のブランド・クレンツェの最新にして最高傑作が、ヴィルハームだ。スポークの本数は歴代最多の20本を採用。メインとサブのスポークを絶妙に組み合わせることで、全体が美しく整い、スタイリッシュなムードを見事に生み出している。

* * *

 2回にわたってお送りしたクレンツェの軌跡はいかがだっただろうか。2002年から2022年まで、毎年リリースされた21本のホイールを俯瞰的に見れば、そこにはクレンツェの流行に左右されない革新的なデザインの潮流を感じ取ることができるだろう。これこそがクレンツェを唯一無二の存在にしている、DNA、もしくはパッションと呼ばれるものにほかならない。

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