ライトチューンでも筑波1分3~4秒で楽しめる
とはいえZ34の良いところはハードにチューンしなくても楽しめるところ。トルクは十分にあるので、アクセルでクルマをコントロールすることができる。マツダ・ロードスターやトヨタ86/スバルBRZは基本的にアンダーパワーなので、結構チューンしないとアクセルONでテールスライドが起きにくい。対してZ34は十分にトルクがあるので、簡単にリヤをスライドさせることができ、それだけアクセルとステアリングのコントロールも楽しめる。その点についてのコストが必要ない点がお勧めポイントだ。
冷却系の対策は必要だが、ラジエーターとオイルクーラーの装着くらいでとりあえず大丈夫。エンジンチューンで大幅なトルクアップよりは遥かにコストが抑えられるのだ。
そしてZ34は前後の足まわりが素晴らしい。ダブルウィッシュボーン&マルチリンクのサスはしなやかで、車高調を入れてバネレートを上げて引き締めてもしなやか。車重もあるので、サーキット用にサスを作り込んでも街乗りがきわめて快適に仕上げられる。
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吸排気+ECUチューンとLSD、サス装着、冷却系対策と、ひと通りのライトチューンで十分楽しめてしまうのがZ34の利点。その仕様で筑波サーキット2000は1分3~4秒ほどで楽しむことができ、そんな人向けの「Zチャレンジ」なるホビーレースも開催されている。JAF戦ではない、楽しめるレースができる数少ない選択肢でもあるのだ。