チーム・ロータス黄金期を舞台裏で支えた360cc軽トラ
TN360の最後期型、TN-7が生産された時期は1975年から1977年にかけて。チーム・ロータスがTN-7を新車で導入したのならその時代であり、チーム・ロータスの主力マシンといえば、以下のような陣容となる。
1975年シーズンは72E/72F。古参ながら改良に次ぐ改良を重ね、しぶとい走りでしばしば上位に食い込んだ名機だ。1976年は最終戦・雨の富士スピードウェイでマリオ・アンドレッティがロータスに2年ぶりの勝利をもたらした77。1977年はグランド・エフェクトカー旋風を巻き起こした78、翌1978年にはその78に加え79をデビューさせ、M・アンドレッティがチャンピオン、僚友R・ピーターソンも2位となり、この年ロータスはコンストラクターズ部門でも1973年以来のチャンピオン獲得と、まさにチーム・ロータスの黄金期と重なる。
ホンダの小さな軽トラックは、黄金期のチーム・ロータスとともに世界中のサーキットを飛びまわり、縁の下の力持ちとして1980年ごろまで活躍したという。かつてなら、このようなチームのサービスカーがミニカーになるなど思いもよらなかったが、昨今のミニカー趣味界ではトランスポーターやサービスカーなどもしばしば模型化の対象となって、好事家を楽しませてくれる。
ちなみに今回のミニカーはかつてスパークからリリースされていたレジン製1/43モデル。エンジンやホイールなどの小物が付属しているのも、模型メーカーの遊び心が感じられて楽しい。