外は70、コクピットは80スープラ
70スープラオーナーならば気づくと思うが、このクルマはじつに凝った細工が施されている。注目すべき箇所としてヘッドライトを見てもらいたい。純正のリトラクタブルヘッドライトよりも薄いことに気づくだろう。
実はこのヘッドライトユニットは、NSX用を流用しマウントしている。プロジェクターライトのさりげない薄目スタイルが独特の表情を作り出して良い感じだ。
また、よく見るとボディ全体もひとまわり大きくなっている。じつは前後ともに純正形状のブリスターフェンダーを装着し、フロントで6cm、リヤが8cmずつワイドボディ化しているそうだ。
その他については、内装に注目してもらいたい。かなり自然な形で収まっているが、じつはダッシュボードを含めた内装一式が80スープラ仕様になっているから面白い。かなり加工を加えて取り付けたらしいが、この80スープラのコクピットは、スポーツカーとして包み込まれ感が心地よいので、70スープラ乗りならジェラシーを感じたことが一度はあるはずだ。こうしたトリッキーなスタイルも魅力的と言えるだろう。
* * *
60万円で購入したJZA70スープラ。ドレスアップ、チューニングを含めた総チューニング費用を聞いてみると、1500万円を超えているという。その製作過程はとても充実していて楽しい時間だったとオーナーの冨沢雅也さんは語ってくれた。
クルマいじりを楽しみ、チューニングによる効果に感動し、その先を目指してさらなる一歩を考えて実践に移す日々。スピードジャンキーの欲求にゴールなんてない。きっとこの先も冨沢雅也さん愛車は進化を遂げていくことだろう。