TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race
ヴィッツレース(当時)の上に属するカテゴリーとして2013年に発足したのが、当時登場したばかりのFRスポーツ、トヨタ「86」/スバル「BRZ」で行われたワンメイクレース、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceです。開催初年度から多くのプロドライバーが参戦し、話題となりました。
そのため2015年からはプロドライバーを中心としたプロフェッショナルシリーズと、アマチュアレーサーを中心としたクラブマンシリーズの2シリーズ構成へと変更。各トヨタ販社を中心としたディーラー系チームが多く参戦しているほか、プロフェッショナルシリーズを中心にタイヤ戦争も激化し、過去のワンメイクレースでは類を見ない盛り上がりを見せているカテゴリーです。
2022年からはフルモデルチェンジに合わせてTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZカップへと名称を変更。その気になれば誰でも参戦できるカテゴリーながら、条件を満たしプロフェッショナルシリーズで上位に食い込めば、プロドライバーに通用することをアピールができ、その先のレースキャリアが開けるかもしれない……という夢があるカテゴリーでもあります。まさに、ナンバー付きワンメイクレースの可能性を広げたレースです。
N-ONEオーナーズカップ
現在継続されているナンバー付きワンメイクレースの中で、もっとも新しいのが2014年にスタートしたN-ONEオーナーズカップです。このカテゴリーの大きな特徴と言えるのは、やはり「軽自動車」でのワンメイクレースということでしょう。これもナンバー付きのワンメイクレースが広く浸透した結果と言えるかもしれません。
FFターボのN-ONEをベースに、全国のHonda Carsで販売されている安全装備に関する指定部品を装備すれば参戦可能というこのレースは、現状で参戦のハードルがもっとも低いワンメイクレースと言えるでしょう。
また、有効ポイントは年間16ラウンド(2022年)ある内の上位3ラウンドと最終戦の計4ラウンドだけでカウントされるシリーズポイントシステムは、本業があるアマチュアレーサーでもシリーズを戦いやすいという魅力があります。
ほかにもナンバー付きワンメイクレースはある!
今回紹介した以外にも、ロータス・エリーゼやエキシージで争われるロータスカップなどが行われています。また、過去にはフォルクスワーゲン・ルポでのルポGTIカップやビートルカップ、マツダRX-8でのパーティレースなども存在しました。
ヴィッツレースの登場により、普及と盛り上がりを見せたナンバー付きワンメイクレースは、モータースポーツ参戦をより身近なものにしてくれたと言えます。日本のモータースポーツを支える上で、なくてはならないこのカテゴリーは今後も続いていってほしいですし、新たな車種でのワンメイクレースの登場も期待したいところです。