クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • ワークスチーム
  • BMW「M」は内燃機関継続! 「M4 CSL」に続く特別モデルが出る? M5ツーリングの可能性は?【BMW M社長独占インタビュー】
ワークスチーム
share:

BMW「M」は内燃機関継続! 「M4 CSL」に続く特別モデルが出る? M5ツーリングの可能性は?【BMW M社長独占インタビュー】

投稿日:

TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: BMW AG

  • ファンメール社長とM2CSオフィシャルカー仕様

  • ティモ・グロック選手とファン・メール社長
  • M4 CSLエンブレム
  • M4 CSL
  • 電気自動車のIX M60
  • ファンメール社長とM2CSオフィシャルカー仕様

直6&四輪駆動以外でもBMW Mらしい走りを提供する

 BMW Mが誕生して50周年を迎える2022年。特別な市販モデルやモータースポーツの新カテゴリー参戦マシンの発表など、世界中から注目を集めています。記念すべき年に、BMW Mの現在と未来について、フランシスクス・ファン・メール代表取締役社長に、気になる電動化の未来や、今後さらに特別なモデルが登場するのかなどお話を伺いました。

電動化が進むなかBMW Mは現時点では内燃機関も継続

──EV化へまっしぐらの今のご時世ですが、BMWグループ代表のツィプセ氏が、今後の内燃機関の開発・製造・販売継続を表明しておられます。支持する声が多く上がっていますが、M GmbHの社長のお立場としてのご意見はいかがでしょうか?

ファン・メール社長:私たちBMWグループの経営方針は正しい方向へと向いていると思います。BMWを販売している世界の国々において、自動車に関する法律や規制はバラバラです。従って、いつ内燃機関が完全に世界中で禁止されるかどうかは、現時点ではまったくの未知です。

 従って、もしもEUやドイツの法律、規制で完全EV化になったとしても、他国では内燃機関が継続されている可能性もありますから、BMWやMはこの先も内燃機関の開発・製造・販売は継続していく予定です。BMWのお客さまはドイツだけではありませんからね。世界の顧客のみなさまのことを考えながら、今後の方向性を世界情勢とともに読んでいく必要があるでしょう。

 BMWグループが販売する車両も内燃機関からハイブリッド、EVまで幅広く展開しており、顧客のみなさまが望まれるものをご提供させて頂くという信念でおります。決して、BMWがモデルを展開して顧客を導くという形ではあってはいけないと思っています。

電気自動車のIX M60

 BMWのモータースポーツの活動においても、M2 CSレーシングカップ、M4 GT4、M4 GT3、そしてLMDhまでと、レース初心者からワークスプログラムまで幅広いのですが、カスタマーレーシング活動を担うM GmbHではモータースポーツも量販車も幅広い選択肢を顧客のみなさまへ提供させていただけるように体制を整えています。

──北米でMモデルは数多く販売されているそうですね。BMWでは北米でのモータースポーツ活動も非常に盛んですが、レースファンも多いのでしょうか?

ファン・メール社長:Mモデルの世界販売数の半分は北米と言っても過言ではありません。グローバル的に見ても、北米の伸び率は非常に高く、その市場規模は拡大する一方です。

 北米といえば、BMWのモータースポーツ活動のかなり多くの部分も占めています。数多くの顧客のみなさんがBMWのレース活動を応援し、その活動をご覧になってMモデルをご購入頂いているのも事実です。ですから、アメリカのIMSAシリーズの参戦はBMWやMにとっても非常に大切であり、力を注ぐべき活動なのです。

社長就任後に印象的なモデルはF1と並走したX5 M

──ところでファン・メール社長はあらとあらゆるMモデルを今までドライブなさったと思いますが、一番印象に残ったモデルはどれでしょうか?

ファン・メール社長:どれも大好きなだけに難しい質問ですね。私がM GmbHの代表となって初めてローンチしたモデルという意味では、2015年初めにアメリカのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで発表したX5 Mです。そのローンチでドライブしたドライバーの中のひとりは、元F1ドライバーでBMWワークスドライバーのティモ・グロックでした。

ティモ・グロック選手とファン・メール社長

 そのプレゼンテーションではF1マシンと私のドライブするX5 Mが並走したのです。X5 MはF1のようなエアロパーツはないものの、F1マシンに劣らずのハイパフォーマンス、そして四輪駆動ということもあり、グリップ力も高くトラクションも抜群です。鋭角なコーナリングも素早く立ち上がり、アメリカのMファンの目の前で魅了できたことは大きな誇りであり、強く印象に残っているモデルですね。

 しかし、車高の高いX5 Mが非常に車高の低いF1マシンと並走すると、死角となって全く見えないので、乗り上げて押し潰してしまわないかとヒヤヒヤしましたけどね(笑)。

──BMWといえば、直6&FRというイメージが強く、いまもそれに憧れるファンは多いですが、ここ最近のBMWやMでは四輪駆動のX Drive/M X Driveのモデルが増えてきましたね。

ファン・メール社長:Mモデルに搭載されているのは、M X Driveと言い、これはMで独自に開発されている四輪駆動システムです。ハイパフォーマンススポーツカーのFRは確かに運転していてとても楽しいです。しかし、ウエット路面では、うっかりアクアプレーニングにのってスピンをしてしまう場合があります。FRのヒヤヒヤ感を軽減し、危険な場面でもハイトルクをしっかりと受け止めるのは、単なる四輪駆動ではないM X Driveの特別なところでしょう。

 MのFRのフィーリングを大きく損なわず、四輪駆動になることで安定・安全性がさらに高まり、雨や雪の日にも安定感が増します。今後もMモデルでM X Driveを搭載するモデルは増えるでしょう。

 Mモデルの歴史を象徴するM3には、根強い人気のマニュアル&FRというBMWの王道的モデルは継続していますが、さらなるトラクション性能を望む方向けにM X Dirveモデルもご用意しています。FR、M X Driveともに、ドライブフィーリングは間違いなしにM3を実感していただけるものです。

12

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS