今後も特別なMモデルが登場する可能性もある?
──今年はM4 CSLが特別モデルとして販売され、注目を浴びていますが、納車を心待ちにされているファンも多いのでしょうね。
ファン・メール社長:ありがたいことに、予約開始直後に即完売となりました。予約前からもかなり多くのお問合せを頂戴しておりましたが、世界限定1001台とさせていただきました。BMWとしての一番最初のCSLとなった3.0 CSLも当時1001台の限定販売でしたので、歴史を継承する意味で当時をオマージュし、今回も1001台限定となりました。
──2022年はM2 CSやM4 CSLといった特別モデルが登場しましたが、今後の展開として、例えば噂になっているM5ツーリングは期待できますか?
ファン・メール社長:M4 GTSを2016年に発表した際、特別モデルの戦略を立て、M GmbHとしてのトップモデルはCSL、CS、そしてコンペティションと称することに決定しましたので、将来的にも特別モデルを出す際には「CSL」や「CS」の名が与えられることとなります。特別モデルは毎年出すものではありませんが、今年の50周年のように、機会があるごとに発売されるのは間違いないでしょう。
M5 ツーリングですか? あははは、なかなか良い質問ですね。どうでしょうね、出るのか出ないのか、楽しみにしておいてください。
──それでは、最後にBMW M GmbHの代表であるファン・メール社長の愛車はどのモデルなのでしょうか? きっとMファンの方は、社長の愛車がとても気になっているかと思います。
ファン・メール社長:私の愛車はM3コンペティションです! 毎日の通勤がとても楽しめるクルマですよ。じつは、私は6人の子どもを持つ父親でもあり、下のふたりはまだチャイルドシートが必要な年齢です。後部座席には2席のチャイルドシートを装着して子どもを乗せていますが、しっかりと安定していて安心できます。子どもたちもM3でのドライブをいつも楽しみにしてくれていて、ファミリーカーとしてもお勧めです。
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ファン・メール社長自身が熱狂的なモータースポーツファンというだけあり、サーキットで会う彼は、まるで少年のように瞳を輝かせてレースを食い入るように見守っています。世界中の全BMWカスタマーチームを統括するという立場でありながら、いつも非常に気さくでフランク。つねに顧客目線でドライバーやチーム関係者ひとりひとりに穏やかな笑顔で対応する姿は、過酷な耐久レースを戦う彼らの力になっているに違いないでしょう。