カスタムに踏み出せない初心者必須のメニューとは
クルマ好きにとって“自分だけのオリジナリティ溢れるクルマ”に乗りたいという欲望は強い。ディーラーやカーショップで買った愛車をツルシのまま乗るなんて我慢ならないとか、駐車場で近くに同車種、同色のまったく同じクルマを見かけるとなんだか残念な気持ちになってしまう……。そんなユーザーにはカスタマイズがオススメ。自分だけのクルマをリメイクすることができ、幅広いメニュー&パーツ群が用意されているのでご安心を。
しかしカスタム初心者にとっては何から始めれば良いのか、何を優先順位の上位にすればいいのかが分からないことも多いだろう。豊富な資金があれば順に欲しいパーツを購入して取捨選択を繰り返しながらカスタムを進めれば良いのだが、ほとんどはカスタムに費やせる予算も決まっているので、そう簡単にはいかないはず。そこで間違いのないカスタムのスターティングメニュー(メンバー)を紹介するのが今回のテーマだ。
クルマを手に入れてたら、まず予算に応じて欲しいパーツをリストアップし、自分流のカスタムを実践していくと良いだろう。そんなベーシックメニューを紹介したい。
フォルムをガラリと変えるローダウン&リフトアップが急先鋒
そこで基本中の基本となるカスタムメニューが「ローダウン or シャコアゲ(リフトアップ)」「タイヤ&ホイール」「シートカバー」となる。ここではこの三つのメニューを“カスタム三種の神器”とした。その理由はそれぞれ以下の通りだ。
まずはクルマのフォルムを決めることが先決となる。そのため「ローダウン」もしくは「シャコアゲ」は、いの一番で決めたい基本メニューとなる。ノーマル車高のままではなんとも野暮ったく見えてしまい、車体を下げる、もしくは上げることでカスタムの基本フォルムを作り出すことができる。
ロワード(ローダウン)したならば大径ホイールを履き、フェンダーとの隙間をギリギリにセットアップしてワイド&ローなスタンスを極めることができる。一方で近年のアウトドア&オフ系のカスタムスタイルを狙うなら、車高をアップさせるシャコアゲスタイルをキメておくと良いだろう。カスタムスタイルに迷っている初心者ユーザーも、ロワードスタイルなのかリフトアップスタイルなのかをあらかじめ決めてからカスタムをスタートさせたい。
車高イジりと相関関係があるタイヤ&ホイールが次鋒になる
車体のスタンス(フォルム)が決まれば、外装パーツで必須のカスタムパーツとなるのがタイヤ&ホイールだ。ノーマルフェンダー対応のサイズ(オーバーフェンダー不要)であれば加工も一切不要だし、ボルトオンで装着できるホイールはカスタムにおけるハードルは決して高くはない。しかも交換した際の視覚的な効果は絶大で、真っ先にホイール交換を実施するのはそんな理由でもあるのだ。
ホイール交換を計画したらホイールサイズ/デザイン/カラーリング/ブランドなど、千差万別の選択肢があるので迷ってしまうだろう。しかし、これこそがカスタムの醍醐味と言える。自分のクルマのボディカラー/形状/フォルム、さらにはカスタムの方向性に合わせてどのホイールが似合い、カッコ良く見せることができるのかをイメージして、チョイスするセンスこそが自分を表現する最大のポイントになるのだ。
ホイールに合わせたタイヤのマッチングも重要になる
ちなみにロワードスタイルなら、19や20インチなどの大径でロープロファイル(低偏平)タイヤの組み合わせが定番。対してシャコアゲであればホイールサイズを抑えて、ハイトのあるオフ系タイヤを組み合わせるコーディネートが主流だ。もちろんそんな定番にこだわらず、自分だけのスタイリングだってアリ。それが自分流のカスタムにつながる。
しかし、こればかりはいろいろなサンプルを見て、自分がカッコいいと思えるスタイルを絞り込んでいくのが一番。カスタム系のイベントに出掛けて色々なクルマを参考にしたり、ウェブサイトやインスタなどのSNSで、愛車と同車種のカスタムスタイルを徹底的に研究してみるのもいいだろう。もちろん、やり方は人それぞれだし、その過程を楽しむことも含めてカスタムの醍醐味となる。
最後は大将級のインテリアカスタム「シートカバー」でキメる!
ここまでは外装のカスタムの基本メニューを紹介してきたが、3つ目のカスタムメニューは内装だ。なかでもシートカバーをイチオシしたい。理由はドライブしているとき、つねに目にする内装パーツであり、車内でシートが占める面積が広いアイテムだけに、カスタムすることで純正からの“変わった感”が非常に強いパーツ&メニューなのだ。
ちなみにホイール選びと同様にシートカバーも多彩な種類が存在する。そこで外装のスタイリングとイメージを統一する色/柄/素材を選ぶのも、ホイールチョイスのときと同じように自分だけのセンスを発揮できるポイントになる。近年はシートカバーの種類が膨大に増えているので、セレクトの幅も広く存分に楽しめるカスタムメニューであることは言うまでもないだろう。
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もちろんエアロパーツを真っ先に装着したいとか、LEDなどの光りモノパーツを取り入れたいといった声もあるだろう。そこまで狙ったカスタムスタイルが見えているユーザーならば、迷わず自分の進みたい方向に進めばいいと思う。ここで紹介した三種の神器はあくまでもカスタムの入り口で迷っているユーザーを対象としているものなので、このメニューだけにこだわる必要はないことを付け加えておきたい。
何はともあれ、自分だけのクルマを作りたいと思ったら迷うことなくカスタムをスタートしたい。その際にあれこれと迷ったのなら、ここで紹介した三種の神器をまず検討してみてほしい。カスタムをプランしているなかでどんどん想像が膨らみ、やりたいこと、狙ったスタイルなどが見えてくるはず。クルマに乗らない時間もプランニング(妄想)だけで楽しめるカスタムの世界、そんなクルマの遊び方を実践してみてはいかがだろうか。