2JZ-GTEに換装し750馬力仕様に
じつはこの80スープラは、見た目も凄いが走りにもこだわり、エクステリア以上にスーパーチューンドな内容だった。
ベース車両はSZ-Rを搭載──つまりNAモデルだったが、エンジンの不調に伴って2JZ-GTE(ターボ)に載せ替えて、トランスミッション、ドライブシャフトといった駆動系やサスペンションも含めてRZターボ用パーツをフル移植している。
じつのところ、ハコ替え(車両ごと変える)した方が安く出来たかも知れないが、免許を取得して初めて買ったクルマということで特別な思い入れがあり、あえて費用のかかるパーツの総入れ替え作業を選んだと、あっくんは話してくれた。クルマ好きのAMW読者なら、きっとこの気持ちは十分に理解できるだろう。
エンジンについてはHKS製のビッグシングルタービンT51R kaiのフルキットを装着し、本体はヘッドチューンを施したうえでIN/EX272度のハイカムをセット。ヴェイルサイドサージタンクやビッグスロットル等を装着させ、MAXパワーは750ps、最大トルク80kg-mを発生させる。
スープラと言えばラテン語で「超えて・上に」を意味する。このあっくんが手掛けたマシンは、まさにその言葉の通り、見た目も走りも完璧に「超えた」存在の仕上げだ。誰ともカブることがない自分だけの突き抜けた異色スーパーカー。ただ佇んでいるだけでも、その凄さが伝わってくるマシンであった。