定石通りオイル交換をマメに行えば寿命は確実に延ばせる
復活させるにはオーバーホールを行う必要があって、費用や手間もかかるし、そもそも最近はオーバーホールに必要なオーバーサイズのピストンが用意されないことも多いので、新品もしくは中古エンジンへの載せ替えなどで対応するしかなくなってしまう。こうなると悲惨で、オイル交換をマメにしておけば良かった……ということになるが、故障とはちょっと違う気もする。オイル交換を小まめに、ちゃんと行っていたから好調が長く維持できたというのが正解だろう。
距離が延びたエンジンのオイル選びと交換スパンのコツとは?
いずれにしてもオイル交換は少なくともメーカーの指定通りに行い、クルマを大切に末永く乗りたい場合は、指定の7割ぐらいのスパンで交換するといいだろう。また粘度については、最近のエンジンだと0W-20位が当たり前となり、0W-16といった超低粘度へと移行しつつある。もちろんそれで問題はないのだが、走行距離が嵩んできたら、右の数字が16なら20。20なら30といったように粘度を少し上げてやるといい。いくらオイル交換を定期的にやっていても内部の摩耗は止めようがなく、ごく微量とは言え広がったクリアランス分を油膜で補ってやる。
そして低粘度オイルの場合、量の点検も定期的に行うこと。とくに高速道路を長時間移動することが多い人は注意が必要で、粘度が低い分、ピストンとシリンダーの間から燃焼室にオイルが入り込みやすく、燃えてなくなる量が増える傾向にある。また、オイルフィルターの交換にも目を向けてやることが大切だ。今までであればオイル交換2回にフィルター1回の指定だったのが、オイル交換の指定期間が延びるに従って、オイルと同時の毎回交換に変わっている。つまり、フィルター交換の重要性が上がっているともいえ、エンジンオイルを1万km近くで交換する場合はフィルターも同時に交換したほうが良いだろう。
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オイル、そしてフィルターと、基本を守っていれば潤滑不良による不具合が起こることはなく、いつまでも調子よく乗ることができるだろう。結果として故障知らずにもつながることになる。