ジュリエッタ スパイダーは意外にも維持費がかからない!?
躍動感溢れるスタイルを採用し、走らせても愉しいアルファ ロメオは1910年に創業した。個性的かつ美しいエンブレムには“すべては勝利のために”という、持ち前のアイデンティティが秘められている。
アルファ ロメオのクラシックカーには“旧いモデルのほうがクオリティが高い”という定説があり、実際に105/115系ジュリアよりも750/101系ジュリエッタのほうが各部の品質がいいのだ。
去る2022年7月3日に開催された、ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパンが主催する「ジュリエッタ スパイダー クラブ・ブランチミーティング(今回が6回目のクラブイベント)」に115系GT1600ジュニアを愛用している筆者がお邪魔し、羨望の眼差しを向けつつオーナーの実像を探ってきたのでお伝えしよう。
坂部 潤さん:1956年式ジュリエッタ スパイダー
まずは今回が初参加となる坂部 潤さん。
「クルマは1956年式のジュリエッタ スパイダーです。ノルマーレ(イタリア語でノーマルの意)ですね。アルファ ロメオは1969年式ジュリア→1967年式ジュリエッタ クーペ→スパイダーへと乗り継ぎました。
ジュリエッタ スパイダーは、実用的な走行性能と美しいフォルムが気に入っています。クルマは乗り味や個性を愉しみたいと思っているので、ほかの所有車も1947年式フィアット トッポリーノやロールス・ロイス、フェラーリなどバラバラです。
このジュリエッタ スパイダーは2018年に川崎のデルオートさんで800万円で購入しました。そのときに機関系のほか、外装や内装はすべてやりかえてもらいました。数百kmしか年間に走らないので、大きな故障もなく、いまのところほとんど整備点検で済んでいます。年間の維持費は50万円くらいですかね」
Kazさん:1958年式ジュリエッタ スパイダー
続いて紹介するのは、2022年12月に車検が切れるため、愛車を数百万円かけてレストアする予定だというKazさん。
「型式が750Dとなるジュリエッタ スパイダーは1958年式です。アルファ ロメオは1910年から続く歴史あるメーカーであり、ジュリエッタという女性の名と同じように、エレガントなボディデザインが魅力的だったので1998年12月に購入しました。
ジュリエッタ スパイダーは日本車のクラシックカーよりも華があり、やはり、歴史を感じます。ボディデザインは日本車にはマネできないものです。年間の維持費は、ガソリン代、オイル代、定期メンテナンス代、保険代ぐらいです」
千田さん:1958年式ジュリエッタ スパイダー ヴェローチェ
アルファ ロメオをはじめとする、さまざまなイタリア車を愛用している千田さんは、このように回答してくれた。
「私のジュリエッタ スパイダー ヴェローチェは1958年式の750Fです。ウェーバーのDCO-3キャブレターとエンジンとデザインが好きで、2021年に購入しました。国産車にしなかったのは、アルファ ロメオが好きだからです。年間の維持費は20万円くらい。購入金額はナイショです」
ナカザワさん:1959年式ジュリエッタ スパイダー
次に紹介するのは、アルファ ロメオ916スパイダーとステルヴィオも愛用しているナカザワさん。
「1959年式のジュリエッタ スパイダーで、750Dです。昨今のジュリエッタやミトは苦手ですが、アルファ ロメオはすべて好きです。国産車のデザインには、あまり興味がありません。
ジュリエッタ スパイダーは、いつか所有したいと思っていた憧れのアルファ ロメオなので、まず2016年にアズーロ(イタリア語で水色の意)の1960年式101型を購入しました。
そして、2021年の末に同じ色の1959年式750型に乗り替えました。購入金額は最初の101型が950万ぐらいで、750型は追い金とか整備とかもろもろあり、正確な金額が分からないです。年間の維持費は5~10万ぐらいですね」
江﨑さん:1963年式ジュリア スパイダー
続いて紹介するのは、ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパン事務局の江﨑さん。
「2020年3月に購入したジュリア スパイダーは1963年式。型式は101.23です。数あるアルファ ロメオの中からジュリエッタ/ジュリアを選んだのは、デザインがいいからです。
国産車にしなかった理由はなく、惚れ込んだデザインがイタリア車だったということです。一年に1万5000kmペースで走っていますが、これまで通常の維持費としてのガソリン代、オイル代、税金、保険代などのほかにあまり出費はありません。年間の維持費は30~50万を目安に準備しています」
アッキーさん/1964年式ジュリア スパイダー ヴェローチェ
次に紹介するのは、ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパンを切り盛りしているアッキーさん。
「10年ほど前に買ったジュリア スパイダー ヴェローチェは1964年式です。アルファ ロメオらしさが凝縮されたモデルなので、ジュリア スパイダー ヴェローチェをチョイスしました。
国産旧車も大好きですが、購入の決め手はイタリア旧車ならではの華やかさと伝統に魅力を感じたことです。一回きちんと仕上げてからは通常のメンテだけで、ほとんど維持費がかかりませんね。2年で車検込み40~50万円程度でしょうか」
福田さん:1965年式ジュリア スパイダー ヴェローチェ
最後に紹介するのは、クラブメンバーのためにボディカバーを製作した福田さん。
「ジュリア スパイダー ヴェローチェは1965年式で、型式は101.18です。クラシカルなデザインとカッコよさが気になっていたのと、漫画家、イラストレーターのわたせせいぞうさんのイラストが印象に残っていたので、2021年8月に1350万円で購入しました。やはり、国産車にはないデザインですね。年間の維持費は30万円程度です」
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人気車であること、流通数が少ないこと、各部のクオリティが高いことなどにより、1000万円以上が現在の相場のようだ。いつの日か筆者も愛車としてみたいと思っているので、ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパンの動向を今後もチェックすることにしよう。