6代目~7代目:「クラウンワゴン」/8代目~9代目「クラウンステーションワゴン」
1979年登場の6代目は「クラウンワゴン」の呼称で、2.2Lのディーゼルエンジンを搭載し、サードシート付きの乗車定員7名の1タイプを設定。その次の7代目は1983年の登場で、クリスタルピラーの4ドアハードトップがあった世代だ。2Lのガソリンエンジンのほかに2.4Lのターボディーゼルも設定された。スカイライトウインドウと呼ばれる、前席頭上の特徴的だったガラスルーフは、このモデルのスーパーサルーンで初登場した。
そして「ステーションワゴン」の名称で呼ばれた8代目(1987年)と9代目(1991年)は、基本的にキャリーオーバー。これらの世代になると名実ともに上級化、近代化を果たし、最上級のロイヤルサルーンは、8代目には2.5Lの6気筒(JZ-GE型)、9世代になると3L(2JZ-GE型)が搭載されるなどした。乗車定員は8代目では5名の設定があったものの、9代目では7名もしくは8名の設定に。オールフラットシートも採用されている。
10代目:「クラウンエステートワゴン」
一方で意外にも「エステート」の名が初めて与えられたのは新しい世代で、1999年9月に登場した11代目クラウンをベースに、同年12月に登場した通算10代目のワゴンでのことだった。前述したとおり8世代目の後のフルモデルチェンジが1度スキップしたことから、じつに12年振りの一新である。
この世代では先代までのサードシートがなくなり全車5名乗りとなり、同世代のセダンと同様にロイヤルに加えアスリートがシリーズとして登場。アスリートには3Lと2.5Lターボも用意されたほか、4WDモデルのアスリートFourもラインアップに加えられた。アスリートのFRモデルはスポーツサスペンションが標準で、スポーツ色も打ち出した点を特徴としていた。ただし2007年6月に生産終了となり、ここでクラウンのステーションワゴンの歴史はおしまいとなった。
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駆け足でクラウンのステーションワゴンを振り返ってみた。最後のモデルでサードシートの装備がなくなった点がなんとも残念だったが、サードシートを備えるステーションワゴンの最上級クラスとして、ずっとわが道を行っていたのがクラウンのステーションワゴンだったように思う。ステーションワゴンのニーズが減じてしまったといえばそれまでだが、いわゆるLクラスならではのゆとり、優雅さを誇った唯我独尊のクルマだった。