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旧車で真夏ツーリングは可能か? アルファ ロメオ「ジュリエッタ スパイダー」のミーティングに帯同して確かめました

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

アルファロメオのオープン乗りが集う人気ツーリング

 去る2022年7月3日に開催された「ジュリエッタ スパイダー クラブ・ブランチミーティング」。こちらはジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパン(GSCJ)が主催しているツーリングで、今回で6回目のクラブ・イベントとなる。同イベントのレポートに加え、ジュリエッタ スパイダーの魅力について尋ねてきたので紹介しよう。

そもそもアルファ ロメオ ジュリエッタとは

 アルファ ロメオは、第二次世界大戦後に量産車メーカーに転身し、1900シリーズで成功を収めた。戦後モデルの第2弾として1954年にリリースしたのがジュリエッタ(前期750系/後期101系)だ。最初に登場したのが、当時ベルトーネのチーフスタイリストであったフランコ・スカリオーネがデザインした、2ドアクーペのジュリエッタ スプリントである。

 1955年に4ドアセダンのアルファ ロメオ ジュリエッタ ベルリーナとピニンファリーナがデザインしたアルファ ロメオ ジュリエッタ スパイダーを追加設定。4ドアセダンは、外部ではなくアルファロメオ社内でデザインされたものだといわれている。

 ジュリエッタ スプリントとジュリエッタ スパイダーには、排気量1290ccのアルミ製エンジンにツインキャブを組み合わせたヴェローチェ仕様も用意された。

ジュリエッタ スパイダーは各部をしっかり仕上げると普通に乗れる

 ツーリングはまず、東京・神宮外苑いちょう並木に集合するところからスタート。道中にあるパーキングエリアでも複数のクラブ・メンバーが合流し、思い思いのペースで目的地である神奈川県三浦市にあるリバイバルカフェまでのツーリングを堪能した。クラブ・メンバーのひとりである福田さんが製作したボディカバーを愛車に装着したオーナーたちは、リバイバルカフェでブランチを満喫した。

 ブランチでのクルマ談議を楽しみながら、ジュリエッタ スパイダーの魅力について訊ねてみた。参加したオーナーは、口を揃えて乗って愉しい、眺めて愉しいクラシックカーであることをジュリエッタに触れるたびに再確認しているという。

 よくある4気筒エンジンの後輪駆動車なのでパーツを入手しやすく、整備しやすいクルマであるということに加え、人気車なので、当時の貴重な部品だけでなくリプロダクトされたパーツも手に入るそうだ。また、整備してくれるファクトリーが多数あるのでメンテナンス作業で困らないのが、維持していく上で一番の安心材料だろう。

 機関系など、一度しっかり仕上げると普通に乗ることができるようになり、さらに60年前に生産されたクルマとしては丈夫で、シチュエーションを問うことなく軽やかに走らせることが可能という。戦後アルファを成功に導いた要因のひとつとなったクルマであることを、参加者たちは今回のツーリングを通じて再確認していたようだ。

* * *

 さて、2021年に正式に発足した「ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパン」は、現在25台のジュリエッタ スパイダーが在籍している。在籍車の内訳は、1/3が前期750系、2/3が後期101系とのことで、スマートな大人の集まりとして、ジュリエッタ スパイダーのデザイン、雰囲気、走行感覚などを愉しんでいる。

 クラブ・ステッカーのほか、マグカップ、トートバッグ、ポロシャツ(各アイテムとも、赤、水色、ベージュ、グレーが存在)を製作している「ジュリエッタ スパイダー クラブ オブ ジャパン」。今後、北は北海道、南は九州、沖縄という全国的な規模で入会したいジュリエッタ スパイダー・オーナーを募集し、ウェブとリアルの両面での情報交換を実施したいという。

 そして、前期750系/後期101系を並べたオール・ジュリエッタ・ミーティングも開催したいと考えているとのこと。そのため、クラブ・メンバーの名刺は日本語と英語が併記されており、海外在住のオーナーとの情報交換/国際交流や、来日してもらってのツーリングのみならず、逆に海外を訪問してのツーリングも実施したいそうだ。現在ジュリエッタ スパイダーを愛用している方は、気軽に連絡してみるといいだろう。

【問い合わせ】

GSCJ事務局
750.101spider@gmail.com

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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