今話題のレンタルキッチンカーを多数ラインアップする「鶴金社中」
店舗を持つよりもハードルが低いことから、飲食業界への第一歩として注目を集めている「キッチンカー」。東京都練馬区でキッチンカーのレンタルを行っている会社「鶴金社中(つるきんしゃちゅう)」では、一般的な現行車両はもちろん、ビンテージカーをベースにしたキッチンカーもレンタル可能だ。今回は、ここ最近日本でも人気が高まっているメルセデス・ベンツの商用車「スプリンター」の祖先にあたる、「T2バン」をベースとした大型キッチンカーを見てみよう。
日本ではあまり馴染みのないベンツの大型商用車をカスタム
東京都・練馬区でキッチンカーのレンタルを行っている鶴金社中が所有する数多くのレンタルキッチンカーの中から、ちょっと珍しいクルマを紹介してもらった。今回は、日本ではあまり馴染みのないメルセデス・ベンツの商用車「T2バン」をベースとした大型キッチンカー。T2は1967年に登場し、1986年のモデルチェンジを経て1996年まで製造された商用車で、配送用の大型バンからピックアップトラック、マイクロバス、さらには消防車など、幅広い用途で活躍した。
このキッチンカーのベースとなったのはモデル末期の1996年式で、「711D」という大型バン。キャンピングカーやマイクロバスなどに使用されており、日本ではかつて警視庁が機動隊のバスとして使用していたことでも知られている車両だ。珍しいのは、日本でも運転しやすい右ハンドル仕様である点。後部にも両開きのハッチがあり、右側面には商品の受け渡しなどに利用できる大きな窓が並んでおり、ルーフには大型オーニングも備わっている。
右側面に並ぶ窓から商品の受け渡しが可能
この車両はパネルバンをベースとしており、左側面にはスライドドア部分にしか窓は備わらない。右側面も本来は窓のないパネルバンとなるはずだが、ここに数多くのスライド窓を設けることで商品の受け渡し口としている。この窓はかなり高い位置にあるため、ボディ側面には窓の下に折りたたみ式の小さなテーブルを設置。営業状態ではこのテーブルがカウンターになる仕組みだ。ルーフに設置された大型のオーニングはこの小さなカウンターテーブル部分の上に展開できるため、商品によってはこのカウンターテーブルを使って日陰でドリンクを飲んだり、軽食を食べてもらうような販売形態にも対応できそうだ。