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懐かしの「カンガルーバー」からいま注目の「ドアハンドルプロテクター」まで!! 存在感を主張するボディ保護パーツの変遷を振り返る

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TEXT: 土田康弘  PHOTO: メルセデス・ベンツ/日産自動車/新飼亮也/Crawl Red/ジャオス/ロードハウス/フレックスドリーム/Auto Messe Web編集部

  • ARBのカンガルーバー

  • ARBのカンガルーバー
  • フィアット500に装着したリムガード

愛車を守りながらカスタム効果抜群のプロテクションパーツの歴史

 ドレスアップパーツには単なる装飾性を求めるものだけではなく、元々は機能性を備えていたパーツもある。歴史を刻むなかで当初の機能性が忘れられて、すっかりドレスアップパーツとして成長していった例も少なくない。近年のSUV、アウトドアブームのなかでその代表的なパーツになっているのが、カンガルーバーなどと呼ばれることも多いグリルガードだろう。その名の通りフロントグリルをガードするパーツで80年代~90年代にかけて、国内で大ブームを巻き起こしたランクルやパジェロなどのクロカン系4WD車に用いられたプロテクションパーツだ。

動物との接触事故で愛車を守る「カンガルーバー」がバブル時代に大ヒット!

 このカンガルーバーはオーストラリアなどのラフロードを走る4WDが動物(カンガルーや鹿など)との接触でクルマが破損することを守るために用いられた機能パーツであった。ウインチベッドやフォグランプステーなどを同時に備えることができ、万が一の場合にはウインチを使って車両をスタックから自己救出できる機能や強度を持っていた、本気のプロテクションパーツだった。これに命を助けられたオージーはこれまでにたくさんいたはずだ。ランクル200に装着したバンパー一体型のカンガルーバー

 もちろん日本ではそこまでのヘビーデューティな用途は少なく、ほとんどの場合はドレスアップパーツとしてカンガルーバーは定着。ランプステーとしての機能のみが残され(もちろん、日本国内でも鹿や猪などの野生動物との接触から愛車を守ることができる)、独自に進化をしていくことになる。現在もクロカン4WDの定番のドレスアップアイテムになっているのはみなさんもご存じの通りだろう。

USスタイルの定番パーツ! 「バグガード」や「ノーズブラ」も人気!!

 カンガルーバーほどヘビーではないが、プロテクション機能を備えたパーツとして進化してきたのがバグガード。その名のとおり虫(バグ)からクルマを守るパーツだ。ボンネット前方の縁に取り付けて空気の流れを変化させ(スポイラー形状になっている)、車体やフロントウインドウに虫が付着するのを軽減させる効果がある。北米では早くから取り付けられているパーツで、クルマのファッションアイテムとしても多くのユーザーが取り入れてきた。また、取り付けるだけでアメリカンなフェイスに変更できることから、日本でもUSテイストのカスタムユーザーには今も人気のアイテムだ。

 また、同様のパーツにノーズブラ(“ブラ”とも呼ばれる)がある。こちらは“ブラ”の名称の通り広範囲にノーズ周りをすっぽりと覆う形状で、飛び石や虫などからフロントフェイス周辺を守る役目を持っている。素材は人工レザーなどで作られており、ブラックフィニッシュされたアイテムが定番だ。そのためフェイスのみをブラックアウトするツートーンにドレスアップすることができるのが人気の秘密。バグガード同様に日本ではあまり流行らなかったパーツだが、近年のSUVやアウトドア指向のクルマからも、一周回って人気が再燃したパーツとなっている。

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