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「町一番の楽しいクルマ屋さん」がNISMOを超えた!? 似て非なる「GRMN」「GR」「GR SPORT」の違いと役割とは

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: TOYOTA GAZOO Racing

人の手を介して丁寧に作り上げるゆえの限定販売

 その後は2012年の「iQ GRMNスーパーチャージャー」(1.3L、100台)、2013年の「ヴィッツGRMNターボ」(1.5L、200台)、2015年&2019年の「マークX GRMN」(3.5L、100台&350台)、2016年の「86 GRMN」(2L・NA、100台限定)、2018年の「ヴィッツGRMN」(1.8Lスーパーチャージャー、150台)、「GRMNヤリス」(1.6Lターボ、500台)を発売。計7車種8台(欧州の「ヤリスGRMN」と販売されていない「センチュリーGRMN」を加えると9車種10台)は、量産コンプリートカーであるGR SPORTの28台(全世界)と比べると圧倒的に少ない。

86 GRMN

 これは人の手を介し、丁寧に作り上げるモデルのため量産が難しいことが一番の要因。それゆえに車両販売価格も量産車の2倍以上と高額になるが、新車価格を差し引いた費用を使いカスタマイズを施した場合、尖がった性能は出せても、総合力を鍛え上げることは正直難しい。加えてこうしたスペシャルチューンドモデルながら、メーカー保証が付く安心感も魅力的。トータルでメーカーコンプリートカーの魅力が勝る。

GRの最上位であるだけでなく、スポーツカーを楽しむ裾野を広げる役目も!

 また、GRMNヤリス用に開発されたパーツが秋以降に販売される予定ということも、車両発表時にアナウンスされており、既存オーナーが長く楽しめる環境作りにも余念がない。つまり、GRMNは高性能な限定車を提供するするだけでなく、スポーツカーを楽しむ裾野を広げる役割も担っていくというわけだ。これは、今後の発展性を考えるとほかのGRオーナーにとっても朗報だろう。

 GRガレージのコンセプトは「町一番の楽しいクルマ屋さん」。その目標に向かって着実に歩みを進めている。アフターパーツメーカー&ショップにとっては脅威でしかないだろう。

12
  • 86 GRMN
  • 2019年のニュルブルクリンク24時間レース参戦の模様
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