第2位:セリカTRDスポーツM
TRDスポーツMが設定された車種の中ではもっともスポーティな性格を持つ「セリカ」。それだけにTRDスポーツMの中でも屈指のチューニングが施されたモデルとなっている。
ベースとなったのは190psを発生し、専用のフロントサスペンションを持つ「SS-IIスーパーストラットパッケージ」。ほかのTRDスポーツMと同じく専用のマフラーやサスペンションが採用されているのだが、それ以外にも専用のエアロパーツやシート、ステアリング、メーターといった内装パーツまでも変更がなされていた。
さらにボディのスポット増しやフロアサイレンサーを省いて軽量化を施したほか、クイックシフトやオイルクーラーまで標準装備とする本格派だったのである。
また、イメージカラーとして専用色のブルーマイカを設定するなど、ほかのTRDスポーツMとは一線を画す力の入れようとなっており、それだけに現在でも高値安定となっているものの、状態の良いものがあればぜひ入手したい1台となっている。
第1位:パッソ TRDスポーツM
普通のお買い物グルマ、もしくは営業車というイメージが強い「パッソ」。確かにトヨタの普通車の中ではもっとも安価なモデルとなっており、特筆すべき高性能な点も全くないというのが正直なところだ。
そんな平凡なコンパクトカーをベースに生まれた「パッソTRDスポーツM」は、パッソの中ではエアロパーツやアルミホイールを標準として少しスポーティに仕立てた「レーシー」な1.3Lモデルがベース。
ノーマルより30mmダウンとなる専用サスペンションや、専用スポーツマフラー&エアフィルター、MOMO製のステアリングホイールなどを装着し、よりスポーティ度をアップさせていたのだが、最大のトピックと言えるのが、通常のパッソには存在しない5速MT仕様が用意されていた点だ(4速ATも設定)。
この5速MTは兄弟車のダイハツ「ブーン」の輸出仕様(輸出名:シリオン)に設定されていたものを流用しており、前述のセリカとは異なるベクトルでかなり気合いの入ったモデルとなっていたのである。
最高出力こそ95psと非力だが、925kgという軽量ボディに5速MTの組み合わせでスロットル全開率はかなりのもので、最近のホットモデルでは味わうことが難しい「使いきる楽しさ」を実感できる1台なのだ。