日本の交通事情にマッチした社外パッドなら悩みが解消
話は欧州車に戻るが、ブレーキダストにお悩みなら、ブレーキパッド交換でかなり解消できる。国産ブレーキパッドメーカーの多くは低ダストのパッドをリリースしており、「コンフォート」や「プレミアムモデル」と名付けられているものが多い。それらを装着すれば、驚くほどダストの量を減らすことができる。
ブレーキパッドメーカーとしてもダストが少なくなりつつ、できるだけフィーリングは純正ブレーキパッドのような自然なものを追求しているが、純正ブレーキパッドのような超高速域からのガツンとした利きはやや落ちる可能性もある。もちろんあらゆるものはトレードオフの関係になるので、超高速域からの完全な純正フィーリングを求めるなら、純正ブレーキパッドを使うほかに選択肢はないだろう。
ブレーキ制御の複雑化で低ダストパッドの恩恵は大きくなっている
また、自動ブレーキの制御とブレーキパッドの利きは密接に関係しているため、自動車メーカーによっては社外パッドを推奨しないこともある。そういった場合も純正ブレーキパッドを使うほかない。
そういった場合の対策としては、ホイールにコーティングを掛けると、ダストが堆積しにくくなる。ダストのお悩み解消は難しいが、ダストが溜まるのが幾分マシになるのと、洗車時に汚れが落ちやすくなるので日常で綺麗なホイールを維持するのが楽にはなる。
最近のクルマでは電子制御による姿勢コントロールが付いており、4輪それぞれ独自にブレーキをかけている。対してブレーキを掛けていなくても、ワインディングを走ると自然とブレーキが使われていることも多い。曲がるときにもリヤタイヤのイン側にだけ知らぬうちにブレーキがかけられたりする。そういった制御のおかげで、これまでよりももっとブレーキダストが発生しやすくなっている。低ダストパッドによる恩恵はさらに大きくなっているのだ。