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ドライビング技術を磨くには「ブレーキ交換」から! 初心者がまず「やるべきこと」と「やらなくていいこと」とは

サーキット走行のイメージ

ツボを抑えたカスタマイズでドラテク向上は図れる

「これからサーキットを走ってドラテクを磨くぞ!」と、スポーツ走行デビューを考えるにあたり、愛車をサーキット仕様に変更したい、またはしたことがあるという人も多いと思います。「ココを変えなきゃサーキット走れない……」というのは大げさですが、ドラテク向上のために最初から変えておきたいところ、そうではないところが存在するのです。

最初から変えておいてもOKなところ

最優先事項は確実に止まるための「ブレーキ交換」

 まずドラテクを磨くうえで変えるべきところ、変えた方が良いところを見ていきましょう。まず変えるべきと言えるポイントはブレーキ関係。ノーマルのブレーキではサーキット走行時に高温に耐えられなくなり、最終的にはブレーキが利かず危険な状況になってしまうこともあります。

 ブレーキパッドは高温でも対応できる、サーキット走行向けのスポーツパッドへ変更し、ブレーキフルードも沸点が高いDOT4以上のものへ交換しましょう。ドラテクを磨くならば、まずは安心と安全に関する性能を高めるのが最優先と言えます。

確実な運転操作ができる「シート交換」

 ブレーキに続いて変えておくと良いポイントとして、シートが挙げられます。ノーマルのシートでもダメというわけではないですが、ホールド性の高いバケットシートへ交換することにより、Gに耐えやすくなり運転に集中することができます。

 身体とシートの接点が多くなるため、挙動の変化を感じやすいという面でもドラテク向上に向いています。なによりドラテク向上の第一歩は正しいドライビングポジションから。シートを交換しドライビングポジションのセッティングを見直すことで、Gに晒された中でもつねに安定したドライビングポジションを取れる環境を作れるのは魅力的です。

正確なマシンコントロールが可能になる「ステアリング交換」

 ドライビングポジションという観点では、ステアリングも交換しておいた方が良いパーツと言えます。これは小径タイプに交換して素早い操作をしやすくする意味もありますが、スペーサーなどを併用することによりステアリングの位置をドライバー側へ移動できるというメリットの方が大きいです。

 しかし、現代のクルマでは、ステアリングスイッチの関係で簡単にはステアリングを交換できない車種も多くあります。車種によってはスイッチの移設キットや、純正ステアリングでも手前に持ってくることができるスペーサーなどが販売されているので、そちらを導入するのも良いかもしれません。

最初からいきなり交換しなくてもいいポイント

車高調ではなくまずは純正サスで挙動変化を覚える

「サーキットに行くなら車高調とハイグリップタイヤにしなきゃ!」という声も聞こえますが、これは最初から必要というわけではありません。最初のうちはノーマルのサスペンションでも十分であり、むしろドラテクを磨くならばソフトなノーマルサスペンションが適していると言えるでしょう。ソフトなサスペンションの方がピッチングやロールといった挙動が読み取りやすいため、荷重移動を身に着けるのに適しています。

高性能ハイグリップタイヤはマストではない

 ハイグリップタイヤはグリップ力が高いですが、グリップの限界を超えたときの反動は大きいです。製造年月日が古くなければ、純正で装着されているタイヤでも良いでしょう。ベストチョイスと言えるのはセカンドラジアルと呼ばれるグレードのタイヤ。近年のスポーツモデルでは、このセカンドラジアルクラスのタイヤが純正で装着されていることもあります。

 ノーマルのソフトなサスペンションとグリップの高くないタイヤで、荷重の移り変わりとタイヤが限界を超える感覚(滑り始める感覚)を身につけていきましょう。車高調とハイグリップタイヤの導入は、そのあとでも決して遅くないのです。

最低限のパーツ交換でガンガン走り込もう

 スポーツ走行でドラテクを磨くなら、まずは安心して踏めるブレーキに仕立てて、それ以外は追々でもいいでしょう。しかし、クルマによっては冷却性能をアップグレードしたほうがいい場合も。計器類の追加やラジエターの容量アップ、社外オイルクーラーの装着が必要なケースもあるので、その点はケースバイケースと言えます。

 しかし、色々と事前準備をしてから走ってみるというよりは、最低限に必要なチューニングを施して走り出してみることをオススメします。そうすればテクニックもチューニングも何が足りないのかということを実感しやすいですし、モノに頼らないテクニックを身に着けることができるからです。

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