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スバル「アルシオーネ」はいま見るとジワジワかっこいい! 空力を意識した未来感あふれる直線デザインがアヴァンギャルドだった

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

インテリアはエクステリアデザインに負けず劣らずの斬新さ

 一方でインテリアもかなりデザインに凝ったものだった。まず目がいくのはステアリングまわりで、コントロールウイングと名付けられたステアリングホイール左右にスイッチを集中配置したハウジングが特徴的だった。これはステアリングコラムの調整(チルト機構=上30mm/下20mm、テレスコピック機構=40mm)と1体となって可動する仕組み。

 Lの字を横に寝かせたようなスポーク形状のステアリングホイール、デジタルメーター、“くの字”のガングリップタイプのATセレクトレバーなど、エクステリアデザインに負けず劣らずの斬新さ。2+2の前席優先のレイアウトで、後席は左右一体の背もたれを倒せばトランクスルーとして利用できるようにしてあった。

 エンジンはEA82の型式の水平対向4気筒1781cc。OHCアルミ合金製ターボチャージド・エンジンで、低重心、軽量コンパクトである素性を活かしEGIターボ化により135ps(グロス)/20.0kg−mの性能を発揮する。

 1987年のマイナーチェンジ時には、EA82型に2気筒をプラスしたER27型6気筒エンジンも搭載している。4WDモデルにはMP-T(マルチ・プレート・トランスファー)方式の4WDオートマチックを採用。オート4WDボタンの利用で、ブレーキング時、急加速時、降雨時に自動的に4WDに切り替わる機構なども投入された。

 それと電子制御フルエアスプリング方式のエレクトロ・ニューマチックサスペンション(EP-S)の投入も、フラッグシップらしいアイテムのひとつだった。機能としては4輪独立オートレベリング機構、空気圧制御2段階ハイトコントロール機能(最低地上高はノーマル時が165mm、ハイ車高時は195mm。80km/h以上でノーマルの車高に戻り、50km/h以下になるとハイに復帰)などをもっていた。

 アルシオーネ自体は、1991年に“500miles a day”で登場したアルシオーネSVXにその役目を明け渡した。また1989年にはスバルからレオーネに代わるより上級志向のレガシィが登場、こちらもグランドツーリングを打ち出しにツーリングワゴンを中心に爆発的な人気を博したのはご存知のとおりで、振り返るときに、ともすればそうしたモデルに目がいきがちかもしれない。

 だが、改めてカタログに目を通すと、スタイルもメカニズムもスバルの意欲作だった……とジワジワ思える。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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