さらなる進化に期待1:追従しないクルーズコントロール
今回AT車にのみアダプティブクルーズコントロール(ACC)システムが採用。MT車はただ突進するだけのクルーズコントロールが備わる。MTは停止時にエンストするので、追従式クルーズコントロールシステムで減速させると云々という話だが、スズキのスイフトスポーツには標準装備されている。
スイフトスポーツの場合は、40km/hまで速度が落ちると自動的にACCがOFFになってしまう。低速域は自分でやってねという話だ。例えば前方でクルマが停止していると、40km/hまで減速したら、あとはそのまま突っ込んでしまうわけである。
それが無責任だといえばそうかもしれないが、高速道路で80~100km/hくらいで流れているときには、追従式クルーズコントロールシステムがあれば、どれだけラクなことか。
さらなる進化に期待2:クルマに不満はないがグレードによるさらなる差別化を!
今回のGR86は、上からRZ/SZ/RCと3グレードでの構成。先代86ではGTとGがおもなグレードで、そこにはオートエアコンの有無、スマートキーの有無、ブレーキキャリパー、ローターのサイズなど大きな差があった。
しかし今回は、おもな違いは純正ホイールがRZは18インチ、SZは17インチ、RCは16インチというくらい。ブレーキはすべて共通であるなど差が少ない。あとはシートやステアリング表皮の違いくらいとなり、正直な話、イジってしまうなら安いグレードを選び、ホイール交換して、ステアリング交換して、バケットシートを入れてしまえば、もうベースグレードがどれだかわからないレベルだ。であれば安いグレードで良かったかも……という気がしなくもない。上位グレードにはもうちょっとすご~い装備があるとか、明確な差が欲しかった……。
とはいえ、しいて不満点を挙げるならそれくらいであり、GR86というクルマには大きな不満はないのだった。