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ダイハツのホットモデル「ミラTR-XX X4」を覚えてる? ラリー参戦のために「X4-R」がとった秘策とは

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

モータースポーツベース車も設定されていた

 ホンダS660の販売終了やスズキ・アルトワークスの再消滅など、軽自動車のホットモデルは現在ダイハツ・コペンとホンダN-ONE RSのみとなってしまっている。しかし過去には軽自動車にホットモデルが数多く設定されていた時代があった。

 そのなかでもスズキ アルトワークスとダイハツ ミラターボはライバル関係にあり、モータースポーツ、とくに国内ラリーの世界でもバチバチに競い合っていたのだ。

 1990年1月に軽自動車の規格が改められ、排気量が660ccになるとアルトワークスは3代目モデルのマイナーチェンジを実施し、660ccへと排気量を拡大。一方のミラは同年3月にフルモデルチェンジを実施し一気にリードをするかと思われた。

 しかし、新型のミラTR-XXは当初2WDモデルしか設定がなされず、ラリーフィールドではアルトワークスに惨敗。そこに遅れて1990年11月に設定された4WDターボモデルこそが「ミラTR-XX X4」だったのだ。

 このミラTR-XX X4は、単にミラのターボモデルの4WD仕様という位置づけだったが(そのためAT仕様も存在していた)、翌年の1991年2月に登場したモータースポーツベース車こそ「ミラX4-R」である。

工場出荷状態からレース用アイテムが組み付けられていた

 当時の国内ラリーではエンジンやトランスミッション、マフラーの交換および改造が禁止されていたのだが、それを逆手にとってX4-Rでは最初からアルミ鍛造ピストンに鍛造クランクシャフトや軽量フライホイール、IHI製のRHB3Bハイフローボールベアリングターボ、専用ECU、大径エキゾーストパイプに加え、クロスレシオトランスミッションやLSDを標準装備するという手法を採ったのだ。

 無論、工場出荷状態でこれらのアイテムが組み付けられているため、レギュレーションで禁止されている交換や改造は一切行われていませんよ、というワケである。

 エクステリアはモータースポーツベース車らしく、TR-XXが纏っていたエアロパーツ類はまったく装着されず(オプションで装着車も設定)、ボンネットにダクトが備わる以外は低グレードのミラといった装いとなっていた。

 ちなみにミラX4-Rが登場したのち、ライバルのアルトワークスも同様に専用パーツを純正状態で組み込んだモータースポーツベース車「アルトワークスR」をリリースしている。両メーカーとも威信をかけた開発競争がなされていた熱い時代だったのである。

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