スイッチは無くなったが現在も「オーバードライブ」は存在
冒頭で現在も存在していると紹介したが、ATに関しては超多段化が進んでいて、プレミアムモデルでは9速や10速なども珍しくない。この場合、トップの1段だけがオーバードライブなのではなく、上の2~3段がオーバードライブとなる。
オーバードライブボタンが消えた大きな理由は、複雑な制御が実現していることにある。ドライバーがボタンを押すことで任意に選んでいたのは、オーバードライブに入れるタイミングや状況が車両側では正確に判断できなかったからで、今ではトランスミッション内にもコンピュータが入っている時代。違和感のないきめ細やかな制御ができるようになってボタンは消滅した。そのほか、シフトポジションを最低限にして操作を簡易的にするためというのも理由のひとつだろう。